チーターはアフリカを代表する大型ネコ科動物です。
地上最速、時速100km以上で走ることは有名ですよね。
動物園にいることや動物番組でよく取り上げられることであまり感じないかもしれませんが、野生のチーターは絶滅の危機にあります。
チーターはどんな性格なのでしょうか?
速さの秘訣は?
そして絶滅しそうな理由とは?
地上最速、速さの極み!『チーター』に迫ってみましょう。
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チーターは一属一種のネコ科動物!
チーターは食肉目・ネコ科・チーター属に分類されます。
食肉目とはその名の通り、肉を主食としているグループで、ネコ科だけでなくイヌ科やクマ科、イタチ科などが所属しています。
チーターはご存知の通りネコ科動物ですが、他に近い遺伝子を持つ動物がいません。
チーター属には1種類のみ、一属一種という珍しい動物なんです。
子どもを作れるほど近い遺伝子を持っているんだよ!
チーターはおとなしい性格!?その理由は?
チーターは大型ネコ科動物に含まれます。
ヒョウ、トラ、ライオンなど、大型のネコ科動物はどれもが危険生物、、、
人間の被害も出るほど凶暴な動物ばかりですが、チーターはどうなのでしょうか?
意外にもチーターはおとなしい性格です。
彼らが人間を襲うことはまずありません。
これはチーターが自分の体を大切にしていることが大きな理由です。
彼らはケガをとことん嫌います。
生息地のアフリカでもハイエナやライオンなどに仕留めたエサを奪われそうになると、すんなり諦めることがよく観察されます。
ケガはハンター、特に走って獲物を捕まえるチーターにとって死活問題。
絶対に避けなくてはいけません。
いくら勝てそうな人間でも、武器を使われるとケガの危険性がありますよね。
チーターはケガを嫌うことで、無駄な争いを一切しないおとなしい動物なんです。
1番泥棒するのはライオンなんだ!
チーターは人間になつくの?
おとなしい性格のチーターは、度々人間に懐いている場面が見られます。
子どもの頃から飼い慣らせば、大人になってもゴロゴロと甘えることがあるんです。
実際に古代インドやエジプトではチーターを飼いならしていたことが分かっています。
狩りのお供として人々から重宝され、神の使いとも呼ばれていました。
飼い主のことを理解しているなんて、とっても賢いんだな〜!
チーターの特徴!ジャガーやヒョウとの違いは?
チーターは体長150cm、体重70kgほど。
しっぽは90cmと、体長の半分以上の長さがあります。
足がとっても長く、モデルみたいですよね。
同じくサバンナに生息しているサーバルもスーパーモデルって呼ばれるくらい足が長いんですよ。
チーターと言えば体に入る黒い斑点模様が特徴的ですよね。
名前の『チーター(cheetah)』は古代インド語の『chitraka(胴体に斑点がある)』に由来します。
チーターと同じ大型ネコ科動物で、同じように体に斑点が入るヒョウとジャガーですが、それぞれの特徴に違いはあるのでしょうか?
これを見分けられたらかっこいいよ!
まず大きく違うところが体の大きさです。
チーターは大型ネコ科動物ですが、小柄な方です。四肢が長くすらっとしています。
ヒョウの体長も150cmほどですが、体重は最大90kgまで大きくなります。
ジャガーは体長180cm体重は95〜100kg、ネコ科で3番目に大きくなる動物です。
ヒョウもジャガーも筋肉質でがっしりしているんですね。
体の模様もよーく見ると違いがあります。
チーターは黒い水玉模様ですが、ヒョウやジャガーは梅の花と例えられるような花柄模様です。
ジャガーの花柄模様には中心に点々が入るけど、ヒョウには入らないんだ!
また、チーターは目の下に黒い筋が入ります。
アゴが小さくて小顔なのも大きな違いですね。
もしそうだとしたらメジャーリーガーと一緒だね!
キングチーターって呼ばれてて、とっても珍しいんだよ!日本の動物園にいまーす!
チーターの生態!オスとメスで違うの?
チーターの子どもは母親と一緒に行動します。オスは子育てを一切しません。
オスのみの兄弟であれば一緒に行動しますが、メスは単独で生きていきます。
オスは単独、もしくは兄弟と、メスは完全に単独で行動するってことですね。
背の高い草に隠れるのに最適なんだよ!
チーターの狩りは成功率50%越え!?食べ物は何?
チーターが狩りをするのは主に日没後です。
ターゲットとするのはガゼルやスプリングボックなどの偶蹄目です。地域によってはウサギやヒツジなども捕食します。
基本的には自分より小さく、捕らえやすい獲物を狙います。
安全な獲物を狙うんだ!
チーターの狩り成功率は肉食動物でもトップクラスに高く、2回に1回は成功します。50%ってことですね。
他の肉食動物の狩り成功率も見て、比べてみよう!
・ライオン…20〜30%
・オオカミ…20%
・ヒョウ…20%
どうですか?
いかにチーターの狩りが成功しているかが分かりますよね。
ちなみに動物界最高のハンターと言われるのがリカオンです。
成功率は驚異の80%!群れで協力して狩りをします。
チーターはスピードがすごい!最高時速100km以上!?
チーターの狩りと言えばご存知の通り、走って捕まえるという方法ですよね。
相手よりもただただ速く走るというとってもシンプルなスタイルです。
しかし、もちろん闇雲に走っているわけではありません。
狙いを定めると相手に気付かれないようにできるだけ近くまで忍び寄り、そして一気に襲いかかるんです。
獲物に触れる位置まで近づくと、足を引っかけて転ばせ、喉に噛みつき窒息死させます。
最高速度になるまで約3秒!
時速110kmにまでなります。
しかも高速道路の、、、
ただ、これほどのスピードにはかなりのエネルギーを使います。
せいぜい20秒ほどしか走れず、1分を超えることはありません。
いかに近くまで忍び寄れるか、ここが重要なんだ!
最近では時速30kmほどで獲物を捕まえる遅いチーターも観察されています。
相手の動きを先読みして草むらをショートカットすることで、最低限の速度で狩りを成功させているんです。
頭を使った賢いハントですね!
チーターが速く走るための5つの秘訣!
地上最速のスピードを持つチーターは、速く走るための体のつくりをしています。
もちろん他の大型ネコ科動物よりも体重が軽いことも重要なのですが、それ以外にもすごいところがあるんです。
1. 爪をしまわない
チーターは子どもの頃は猫と同じように爪を肉球にしまえます。この頃は木登りもできるんです。
成長と共に爪はしまえなくなります。
この爪がスパイクのような役割を持ち、地面をしっかり掴むことでハイスピードを実現できています。
2. 肉球が頑丈
さらに足の裏、肉球が硬くて頑丈です。
足場の悪いサバンナでも、気にすることなく走ることができます。
3. 背骨が柔軟
ネコ科動物は全てしなやかで柔軟な体を持っています。
チーターの背骨も柔らかく、いろんな方向にひねっても平気です。
4. しっぽが長くて太い
チーターが相手の急な方向転換にも対応できるのは、動きを先読みしているからですが、それにはしっぽが不可欠です。
しっぽを回したり倒したりすることで、ボディバランスを崩すことなく、急カーブを曲がることができます。
しっぽはチーターの狩りの心臓とも言えますね。
5. 肺活量が優れている
チーターは実は大きな鼻の穴を持っています。
これにより呼吸がしやすくなり、肺と心臓も大きくなります。
20秒という一見短いような時間ですが、この肺活量がないと実現できないスピードなんです。
チーターの生息地は減っている!?
チーターといえばアフリカ大陸に生息しているイメージですよね。
実はチーターには亜種が存在していて、アジア地域にも分布しているんです。
『アジアチーター』と呼ばれ、インドやイランなどに生息していました。
がしかし、現在はイランのみに50頭ほどしか残っていません。
同時にアフリカのチーターも生息地を減らしています。
過去にはアフリカ大陸の全土に分布していましたが、北部に50頭ほど、残りは南部のみです。
もはやアフリカ南部にしかちゃんとしたチーターは存在していないとも言えるね、、、
チーターは絶滅危惧種な理由は?ペットにできる!?
チーターは現在、絶滅危惧種に指定されています。
レッドデータブックのカテゴリーは『絶滅危惧II類(VU)』です。『危急種』とも呼ばれます。
ただ、これはチーター全亜種を含めたカテゴリーです。
アジアチーターは『絶滅危惧IA類』という最も重いカテゴリーに含まれます。
チーターが生息数を減らしている大きな要因は生息地の開発です。
鉱山、農地、放牧など、人間の侵出がチーターを脅かしています。
そしたら次に減るのは肉食動物ってことになるんだ!
さらにチーターの毛皮やペット目的の密猟も問題視されています。
富裕層の間ではチーターをペットにすることが度々流行り、高値で取引されると密猟者も増えてしまうんです。
しかも神経質なチーターは、運搬の途中に死んでしまうことも、、、
そうなると予備としてさらに多くの個体、特に子どもが捕獲されてしまいます。
逃げやすくなるから、取り締まりもうまくいかないんだよ、、、
チーターはワシントン条約に登録されているため、個人的に飼うことはできません。
この法を犯す人がいるため、密猟が後を絶たないんです。
チーターは深刻的に数を減らしているんだ!
チーターだけでなく、大型ネコ科動物は全てが絶滅を心配されています。
特にトラは毛皮の人気も合わせて、世界でもトップクラスに絶滅の危機に瀕している哺乳類です。
まとめ
チーターは地上最速のランナーとして有名ですよね。
速さの秘訣は爪、しなやかさ、肺活量、しっぽにあったんです。
絶滅の危険もあります。
密猟や開発はチーターに深い傷を残しているんです。
これほど美しい見た目で、美しい狩りをする動物は他にいません。
なんとか守っていきたいですね。
他にも絶滅の危機にある動物を紹介しているよ!
よかったら読んでみてね!
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