イタチの仲間

 

公開日:



 更新日:2022年7月2日

ラーテルとクズリ、最強はどっちだ!?特徴で比べてみよう!

イタチの仲間である「ラーテル」は、ライオンすらも恐れない狂暴な性格、ブヨブヨして分厚い背中の皮膚によって、アフリカ最強クラスの動物だと言われています。

そして北にはラーテルと同じイタチの仲間「クズリ」がいます。
クズリもラーテルと同じく狂暴な性質で、クマよりも恐ろしいとされる動物です。

ここで、疑問が生まれます。
決して交わることのないラーテルとクズリですが、果たして最強なのはどっちなのでしょうか?

それぞれの特徴を説明しつつ、この疑問を解決したいと思います。

※勝敗はそれぞれの特徴を考慮したうえでの、筆者の予想です。

スポンサーリンク

ラーテルの特徴

Foto by Wikimedia

ラーテルは東アジアからアフリカ大陸の乾燥地帯や森林、湿地帯などに生息するイタチ科の哺乳類です。
体長60~80㎝、体重は7~13㎏で中型犬ほどの大きさですね。

頭から背中、しっぽまである白い体毛が特徴です。
その他の部分の体毛は黒です。
ぱっと見ぼっちゃん刈りに見えなくもないですね、、、

食性は雑食性で、別名「ミツアナグマ」と呼ばれるほどはちみつが好物ですが、果実や小動物など何でも食べます。
大型動物が仕留めた獲物を横取りすることもあります。

ハチの巣の場所を知らせる「ミツオシエ」という小鳥と共生関係にあるのが有名ですね。

 

ラーテルの武器

ラーテルの最大最強の武器は分厚い皮膚です。
特に頭から背中にかけての白い部分の皮膚はぶよぶよして弾力があり、ライオンの牙や爪ですら致命傷を与えることができません。
天然の装甲車ですね。

また、4本の脚には鋭い爪を備えていて、穴掘りにはもちろん、ハチの巣を攻撃する際や小動物を捕らえる際にも使用します。
さらに肛門の周辺に強い臭いを発生させる器官を持っていて、ピンチになると臭い物質を吹きかけます。

基本的に防御に力を入れている動物だと言えますね。

 

ラーテルはコブラを食べる!?

ラーテルは雑食性ですので、基本的には何でも食べます。
猛毒を持つコブラも獲物としていて、結構食べるみたいです。

しかもコブラの毒に耐性を持っていて、噛まれてもしばらく動けなくなるだけで復活しちゃいます。
本来なら確実に死んでしまうような毒でさえも防御してしまうんです。
コブラからしたら恐ろしくてしょうがありませんよね。

 

世界一怖いもの知らずの動物

ラーテルはその性質から「the most fearless animal世界一怖い物知らずの動物)」としてギネスブックに認定されています。

ライオンやハイエナ、ヒョウなどの大型肉食動物にさえも果敢に挑むことがあります。
ラーテルの肉は少なく、無傷で撃退できる可能性が低いため、大型肉食動物でさえも手出ししないことが多いんです。

「やられる前にやる」という精神を常に持っているんですね。
弱肉強食の世界では大切なことです。

 

クズリの特徴

Foto by Wikimedia

クズリはアメリカ北部、カナダ、中国北部、スウェーデン、ロシアなど、寒い地域に生息しているイタチの仲間です。

体長1mほど、体重はオスの平均が15㎏、メスの平均が10㎏とラーテルより少し大型です。
中型犬の域は越えてないですね。

全身に長い体毛が密集していて、寒さにも強い構造を持っています。
全体的に暗い色ですが、体の側面に帯状の白い模様が入ります。

別名「クロアナグマ」で、英名の「Wolverine(ウルヴァリン)」はX-メンのキャラクターの語源にもなっています。

1日に何十kmも走ることができ、休まずに走れる距離も長いです。
ものすごくタフでパワフルな動物なんですね。

スポンサーリンク

クズリの武器

クズリ最大の武器は大きな頭に生えている鋭い牙と強力なアゴです。
大型動物の骨ですら楽々と砕くほどの力を持っていて、人間が襲われてはひとたまりもありません。

 

また、足の裏が広くなっていて、雪の上でも体を沈ませることなく走ることができます。
「他の動物が雪に足を取られている隙に襲い掛かる」という戦法をよく使います。

 

大型の獲物や肉食動物を樹上から急襲することがあります。
上から一気に襲い掛かり、脊椎や延髄と言った最大の急所をピンポイントで噛み砕きます。
頭を使った戦法を好むようです。

 

クズリはホッキョクグマを倒せる!?

クズリが暮らしている北極圏には、地上最大の肉食動物「ホッキョクグマ」が生息しています。
また、アメリカやロシアにはヒグマ(グリズリー)もいます。
少し小型ですがオオカミもいます。

一見強者ばかりでクズリが引けを取ってしまうように感じますが、そうでもありません。
クズリの凶暴性は異常です。

これらの肉食動物ですらビビって逃げてしまうことがあるんです。
しかも飼育下ではありますが、ホッキョクグマを殺傷したという記録もあるんです。

そのため、クマよりも恐ろしく、出会いたくない動物として、クズリ生息地域の人々から恐れられています。

クズリの桁違いの凶暴性が、他の動物を寄せ付けないほどの恐ろしさを放っているんですね。

 

ラーテルとクズリの特徴まとめ

ここまでのラーテルとクズリの特徴をまとめてみましょう。

ラーテル

・頭と背中の皮膚がぶよぶよで全体的な皮膚も頑丈
・強力な爪を持つ
・世界一怖いもの知らずの動物と呼ばれるほど気性が荒い
・コブラの毒すら効かない

 

クズリ

・大型動物の骨すら砕く鋭い牙と強力なアゴを持つ
・足の裏が大きく、雪でも沈みこまずに走れる
・大型動物は樹上からの奇襲で脊椎といった急所を噛み砕く
・ホッキョクグマすらも寄せ付けない凶暴性を持つ

 

ラーテルとクズリ、最強はどっちだ!?

これまでの特徴を見ると、防御に優れるラーテルに軍配が上がりそうですね。
いくらクズリが樹上から奇襲しても、ぶよぶよで頑丈な皮膚には牙が通らないはずです。

ただし、雪の上が舞台となった場合にはクズリが有利です。
その場合は、クズリの猛攻をラーテルがどこまで防げるかが勝敗を左右しそうですね。
まあ、ラーテルならどんな攻撃でもはねのけてしまうでしょうけど。

結果、ラーテルの勝利ということにしておきましょう。

 

Foto by Wikimedia

ラーテルやクズリが見れる動物園

現在、クズリを飼育している動物園は日本にはありません。

過去にはは上野動物園で飼育されていたようですが、飼育が難しかったのかもしれません。
密猟などにより数を減らしているのも原因の一つだと言えます。クズリが多く生息しているアメリカは動物の輸出に対して規制の多い国です。絶滅の心配もあるクズリを贈るわけにはいかないんですね。

 

ラーテルは名古屋市の東山動物園で飼育されています。
日本でラーテルを見ることができるのはここのみです。一度は「世界一怖いもの知らずの動物」を見るべきだと思います。

 

まとめ

ラーテルとクズリはともにイタチ科なうえに凶暴な性質を持っている動物です。
住んでいる場所や見た目も違いますが、共通点の多い動物ですね。

両者とも他の肉食動物をものともしない凶暴性を持っているため、度々世界最強の動物に加えられることが多いですよね。
今回はラーテルの方が強いという決断を下しましたが、条件によっては分からなくなります。
クズリの樹上からの奇襲や強力なアゴはラーテルでさえも苦戦しそうですからね。

出会うことのない2種類の動物の勝敗を予想してみましたが、あくまで私個人の見解です。
クズリはホッキョクグマを殺傷できるほどの攻撃力を持っていますからね。
「クズリの方が強い」っていう意見もあると思います。

絶対に戦うことのない2種類でしたが、頭の中で戦わしてみると意外に面白かったです。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

スポンサーリンク

関連記事

  1. イタチの仲間

    イイズナは最小なのに最強動物!?ペットにできる?空を飛ぶのは本当?

    えっいないでしょ!だってイタチに翼はないよ!じゃあ…

  2. イタチの仲間

    クズリの和名や英語の意味は?人になつくの?北欧最強動物の伝説

    北欧やアラスカなどの寒い地域にはヒグマやオオカミなど、大型の肉食動物が…

  3. イタチの仲間

    ラーテルは天敵無しの最強生物!弱点は一体どこだ?

    ラーテルはイタチの仲間に属する動物です。イタチ科の仲間には、結構凶…

  4. イタチの仲間

    ニホンカワウソ生存の可能性や目撃情報は?絶滅の理由、原因も解説!

    ニホンカワウソはその名の通り日本を住処とするカワウソ!過去には日本…

コメント

    • ニコイギ
    • 2022年 2月 10日

    ゴールデンカムイにグズリが出てきますよね
    金カムの影響で北海道にとても興味があります。
    北海道にいる動物の記事をもっと書いて下さーい(^^)

  1. ナマケモノ、アリクイの仲間

    ヒメアリクイの威嚇はかわいい!?ペットにできる?動物園にいる?
  2. カイギュウの仲間

    ステラーカイギュウはなぜ絶滅したの?目撃情報や生存の可能性は?
  3. サメの仲間

    ジンベエザエを見れる日本の水族館まとめ!え?一緒に泳げるの?
  4. 珍獣

    カモノハシは毒を持つ哺乳類!?卵を産むのはどうして?
  5. ヘビの仲間

    キングコブラは最大の毒蛇!天敵はクジャク!?ニシキヘビにも勝てる?
PAGE TOP