アカカンガルーのオスは上半身もムキムキになることがあるんだ!
なんであんなボクサーみたいな体になる必要があるの?
ムキムキになって女性にモテるためさ!
カンガルー界でもマッチョがモテるの、、、?
アカカンガルーはカンガルー最大の種類です。
オーストラリアを代表する有袋類のひとつですね。
テレビで度々、ムキムキなアカカンガルーが紹介されます。
ゆるカワな顔からは想像できないほどたくましい体をしていますが、なぜあそこまでマッチョになる必要があるのでしょうか?
もしかして凶暴な性格をしているかも、、、
野生のボクサー『アカカンガルー』に迫ります。
好きなところにジャンプできます
そもそもカンガルーにはどんな種類がいるの?
アカカンガルーは双歯前目・カンガルー科・カンガルー属に分類されます。
双歯前目(そうしぜんもく)は草食や雑食性の有袋類のことで、逆に肉食性の有袋類はフクロネコ目に分類されます。
『kangaroo(カンガルー)』とはオーストラリアの先住民族の言葉で『跳ぶもの』という意味があります。
一般的にカンガルーと呼ばれる動物はアカカンガルー、クロカンガルー、オオカンガルー(ハイイロカンガルー)など、複数の種類が存在します。
また、ワラビーやワラルーなど、カンガルーとは全く違うと思ってしまう動物も、分類的にはカンガルー属に含まれることがあります。
この場合は大きさのみで区別しているというように、カンガルーという名前は結構曖昧に使われているんです。
ワラビー ・・・体長75cm以下、体重25kg以下
カンガルー・・・体長115cm以上
ワラルー ・・・体長75〜115cm
双歯前目の子どもはみんな『Joey(ジョーイ)』って呼ばれるよ!
アカカンガルーの特徴!最大のカンガルー!?
アカカンガルーはオスが体長130〜160cm、メスは80〜110cmです。
しっぽがとても長く、最長100cm以上と体と同じくらいの長さまで発達します。
体重はオスの平均が80kg、メスは30kgほどです。
これはカンガルーの仲間で最大、つまり有袋類で最も大きくなります。
アカカンガルーは英名も『red kangaroo』です。
これはアカカンガルーのオスが胸や脇、前足から分泌する体液が赤いためです。
興奮すると多くの体液が分泌されます。
メスは体液が出ないため灰色です。
赤いカンガルーはオスだけということになります。
アカカンガルーのオスとメスのペア
ちなみにカンガルーは汗をかくことができません。
体温調節は唾液を全身に塗りたくることで行います。
横たわってペロペロいろんなところをなめるのは暑さを軽減させるためなんです。
アカカンガルーの生態!食べ物は何?
アカカンガルーは草食性です。
基本的には草を食べ、水分補給の目的でサボテンを食べることもあります。
動物園では野菜やフルーツを与えています。
前足を上手に使って食べる場面が見られます。
カンガルーが何日間も水を飲まなくても大丈夫になるくらいなんだよ!
アカカンガルーは昼行性ですが、日差しが強い昼間は木陰で休んでいる姿がよく見られます。
主に早朝や夕方など涼しい時間帯に活動しています。
アカカンガルーの繁殖方法!袋(嚢)の役割は?
ご存知の通りカンガルーは有袋類、つまりわたし達人間と違って胎盤がなく、代わりに胎嚢(たいのう)という袋を持ちます。
カンガルーは妊娠期間がとても短く、33日ほどで出産します。
生まれた赤ちゃんは体長約2㎝、体重0.9gほどと、成獣の6万分の1程の大きさしかなく、目も開いていません。とても未成熟なんです。
袋の中には乳首が4つ存在し、赤ちゃんはお母さんのお腹の毛を爪で引っ掛けながら上り、手探りで探し当てます。
生後8ヶ月間を袋の中で育ち、体重は4.5kgまで増えます。
袋に入りきらなくなると外に出て走り回りますが、その後も6ヶ月間ほどは袋に頭を突っ込んでお乳を飲みます。
その後は独立し、1歳半〜2歳4ヶ月で繁殖可能な体に成長します。
カンガルーは繁殖能力がとても高く、35日のサイクルで性周期を迎えます。
妊娠、子育て中は性周期が一時ストップしますが、子どもが自立すると再び妊娠可能になります。
すごく極端な話、メスは死ぬまで袋の中に子どもを入れているということ。
オスも一年中繁殖可能なんです。
例えば南米のオポッサムは哺乳類最強クラスの繁殖力でどんどん増えるんだよ!
アカカンガルーが筋肉ムキムキになるのはなぜ?
アカカンガルーは複数のメスとその子どもからなる群れで行動しています。
オスは群れに1頭のみ、メスとのハーレムを作り上げるんです。
ハーレムを作れるオスは、他のオスとのケンカに勝ったもののみです。
つまり力比べに勝ったオスのみが、メスとの天国をゲットできるということになります。
アカカンガルーがムキムキになる理由が分かってきましたよね、、、
アカカンガルーのバトルは蹴り合いを中心とした取っ組み合いです。
第5の足と呼ばれるしっぽのみで体を支え、両足蹴りをお見舞いしたり、首を腕で抱えたりとまさに総合格闘技!
足が発達しているイメージですが、オスは上半身も使って激しいバトルを行うため、腕の筋肉や胸筋もムキムキになるんです。
しかも繁殖期は年中。
1年中こんな総合格闘技をしていれば、マッチョマンになるのは必然ですよね。
アカカンガルーの性格はどんな感じ?
でもマッチョマンってことは結構荒々しい性格をしているのかな?
アカカンガルーが激しいバトルを繰り広げるのはオス同士のみ!普段はおとなしくてフレンドリーな性格をしているんだ!
カンガルー科の仲間は警戒心が強く、臆病な性格のものが多いんです。
大きな耳は周囲の音をいち早くキャッチすることに優れ、何か異変が起こればすぐに逃げらるようになっています。
中には人間に慣れて、力比べを挑んでくるアカカンガルーも現れます。
長野県の須坂市動物園で飼育されていた『ハッチ』やオーストラリアの保護施設にいる『ロジャー』が有名ですよね。
もはやアスリートだね、、、
バケツをつぶすロジャー君、、、
アカカンガルーが草食性なのにマッチョになれるわけ!
人間が筋肉をつけるためにはタンパク質が必要ですよね。
カンガルーは草食性です。肉を食べずにどうやって筋肉ムキムキになっているのでしょうか?
実はわたし達と違い、草食動物は草から筋肉に必要なアミノ酸を合成することができます。
体内の細菌が植物を分解、発酵することでアミノ酸を作り出しているんです。
草からエネルギーを作り出せるように進化したんだよ!
アカカンガルーの速度は時速何km?ジャンプ力もすごい!
カンガルーは上半身の筋肉もすごいのですが、やはり下半身もかなり発達しています。
特に大型になるアカカンガルーはその跳躍力もすごく、普通に歩くだけでも1〜2m、全速力で走る時は8mもの距離を跳躍します。
最高時速は70kmにも達し、時速40kmほどなら2kmを走り切ることができます。
また、発情期のオスは100kmもの距離をノンストップで走り続けるとか、、、
持久力は動物界でもトップクラスですね。
ほんの数十秒しかこのスピードで走れないけど、、、
こっには結構スタミナがあるそうだよ!
まとめ
アカカンガルーはカンガルーの中でも最大の種類です。
あの筋肉は激しい繁殖競争を生き残るために必要な、いわばオスの1番の武器なんですね。
上半身だけでなく下半身のバネも素晴らしく、動物界でもトップクラスのスピードです。
原始的な特徴を持つ有袋類の中でも、あれだけ速く走れるカンガルーはかなり成功している動物だと言えますね。
ますますカンガルーのことが好きになりそうです。
また遊びに来てね〜!
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