いろんなところに生息していて、地域によって亜種となっているんだ!
ベンガルトラとかアムールトラとか!
今日は最小のトラ『スマトラトラ』を紹介しよう!
スマトラトラはインドネシアのスマトラ島にのみ生息しているトラです。
現存のトラでは最も南に分布していて、体格も最小です。
トラは現在、世界規模で絶滅の危機に瀕しています。
もちろんスマトラトラも絶滅危惧種です。
スマトラトラの特徴や生態は?
他のトラとの違いはあるの?
そして、絶滅しそうな理由とは?
トラ界最小!でもやっぱり強い!?
『スマトラトラ』に迫りましょう。
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スマトラトラの生息地はどこ?
スマトラトラはインドネシアのスマトラ島を生息地としています。
インドネシアは大小様々な島で成り立っていて、その中でスマトラ島は最も西に位置し、インド洋と東シナ海を隔てています。
ここは季節風(モンスーン)により湿った空気が吹いている熱帯雨林です。
スマトラトラはジャングルを住処としています。
過去には他の島にトラはいたんだけど、絶滅しちゃったんだよ!
トラのように、離れた大陸に同じ種類の動物がいることで、過去にそれぞれの大陸が繋がっていたことが分かりますよね。
泳いで渡るとは考えられませんから。
グリズリーもヒグマだから、大陸が繋がっていたって分かるんだ!
スマトラトラの特徴!大きさはどれくらい?
トラは基本的にメスよりオスの方が大型です。
・オス:体長2.2〜2.7m、体重100〜150kg
・メス:体長2〜2.3m、体重75〜110kg
これはトラの亜種の中では最小です。
『ベルグマンの法則』といって、哺乳類のような恒温動物は、同じ種類なら暖かい環境にいるものほど体が小さくなる傾向にあります。
寒ければ脂肪が必要で、その分体重や体積が大きくなるということですね。
爬虫類は変温動物で、環境によって体温が変わるから、寒くなりすぎると動けなくなるんだ!
この法則が当てはまるよね!
ただ、スマトラトラはトラの中で最小ですが、2mで100kg以上になる猛獣です。
さすがは世界で1番大きなネコ科動物ですね。
意外だよね!
スマトラトラと他のトラの違いは?比較してみよう!
地球上のトラは現在、8つの亜種として存在しています。
スマトラトラは他の地域のトラと違うところはあるのでしょうか?
もちろん、1番の違いは大きさです。
トラの亜種で最大なのはアムールトラ(シベリアトラ)
ロシアの東部、シベリア地方という最も北の地域に分布していて、最大体長3m、体重350kgの個体も確認されています。
北の寒い地域に行けば行くほど大きくなるというのは本当なんですね。
その他の地域でも、だいたい150〜180kgの体重はあるため、100kg前後のスマトラトラがいかに小さいトラかが分かりますね。
その他の違いとしては体の模様があげられます。
スマトラトラは縞模様が細く、はっきりしています。
そして体の黒い縞は、2本ずつが束になっていることが多いようです。
毛の長さも寒い地域のものほど長く、モフモフです。スマトラトラは少し短めです。
単体で見ると絶対見分けられないけど、、、
さらに首周辺に生えているたてがみが他のトラより長いのもスマトラトラの特徴です。
スマトラトラの生態!食べ物は何?
スマトラトラは群れを作らず、単独で行動します。
縄張りがとても広く、尿をうしろに飛ばすことはもちろん、小さい糞を小出しにして自分のテリトリーをアピールすることもあります。
主食は基本的に陸上のシカやイノシシです。
大型哺乳類でも仕留めることができます。
木登りも得意で、さらにトラでは珍しく、水を嫌わず泳ぎも上手です。
樹上のオランウータンなどのサル、魚やワニ、昆虫や鳥類など、ありとあらゆる動物を獲物としています。
スマトラ島の食物連鎖の頂点に君臨しているんですね。
なんでも食べないと生きていけないってことかもしれないね!
スマトラトラの寿命は15年ほどです。
ただ、飼育さられると20年以上生きることがあります。
【関連記事】
スマトラトラは絶滅危惧種!?その理由は?
トラは世界中で絶滅の危機に瀕しています。
中にはすでに絶滅してしまった亜種も存在しているんです。
スマトラトラも絶滅危惧種に指定されています。
レッドデータブックのカテゴリーは『絶滅危惧IA類(CR)』
これは最も危機的な状況にあるカテゴリーです。
その理由は毛皮や骨目的の乱獲、生息地の開発です。
毛皮は現在も中国などの闇市場で高値で取引され、骨は漢方薬になると今も信じられています。
最近は精力UPに効果的というデマ情報まで浸透しているほどです。
そしてインドネシアは紙工場の増加によって、森林伐採が加速しています。
トラは森がないと生きていけません。
生息地の開発により個体が分断され、繁殖できないものが増加してしまうんです。
さらに追い討ちをかけるかのように、スマトラ島では森林火災が多発しています。
原生林をアブラヤシのプランテーションに変えるため、野焼きをしているんです。
火災は生息地を奪うだけでなく、獲物も減らしてしまいます。
現在、スマトラトラの個体数は300〜500頭とも言われています。
トラの亜種の中で、最も絶滅が心配されているんです。
それでも密猟者は後を絶たないんだ!
法を犯してまで手に入れたいものかね?
スマトラ島には他にも『スマトラサイ』という最も小さい、原始的なサイもいます。
彼らもまた、絶滅の危機に瀕している動物です。
インドネシアの開発は深刻なんだ!
スマトラトラは日本の動物園で見れる!?赤ちゃんは?
スマトラトラは動物園で飼育されています。
日本で見られる施設は8ヶ所です。
・八木山動物園(宮城県仙台市)
・上野動物園(東京都台東区上野)
・よこはま動物園ズーラシア(神奈川県横浜市)
・東山動物園(愛知県名古屋市)
・みさき公園(大阪府泉南郡岬町)
・アドベンチャーワールド(和歌山県西牟婁郡)
・わんぱーくこうち(高知県高知市)
・野毛山動物園(神奈川県横浜市)
生まれた赤ちゃんは、その他の動物園に引き取られたんだ!
まとめ
トラはアジア諸国に亜種として存在しています。
スマトラトラはその中でもスマトラ島という、最南端に暮らす最小のトラです。
島に生息している唯一のトラでもあります。
世界規模でトラは数を減らしています。
密猟や森林伐採はトラに深刻なダメージを与えているんです。
すでに絶滅してしまった亜種がいるのは本当にショックですよね。
動物園で飼育されていることが多いためあまり危機感を感じないかもしれませんが、トップクラスに生息数が少ない動物なんです。
スマトラトラも放置してしまうと簡単に絶滅してしまいます。
なんとかこの最小のトラを守っていきたいですね。
絶滅危惧種を守るため、小さなことから始めてみよう!
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