現在だけでなく、過去にもこれほど大きな動物はいなかったんだよ!
長さも重さも最大級なんだ!
シロナガスクジラは地球最大の動物です。
現在発見されている恐竜の化石と比較しても、これほど大きい生物の存在は確認されていません。
シロナガスクジラの生息地は、いわば地球全体です。
季節によって様々な場所に姿を現します。
では、日本はどうでしょう?
もしかしたら宇宙最大かも!?
シロナガスクジラの知られざる生活に迫ってみましょう。
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シロナガスクジラの大きさ!恐竜よりも大きい!?
シロナガスクジラは体長24~34m、体重は最大200tにもなります。
人間であれば約20人分、ビル11階分、新幹線1両分です。
もはや重いなんてレベルじゃないね、、、
現在地球上に存在している動物の中では間違いなく最大です。
浮力のある海だからこそ、これだけ大きくても活動できるんですね。
陸上なら動けないレベルの大きさです。
巨大生物の代名詞「恐竜」ですら、これほどまで大きなものは確認されていません。
最大の恐竜とされる「アルゼンチノサウルス」の体長は30mになりますが、体重は100tほどです。
体重はシロナガスクジラがはるかに上回ります。
平均は26m前後なんだよ!それでも大きいけど、、、
魚類最大のジンベエザメは最大20m、体重は1.9tくらいです。
シロナガスクジラの大きさがいかに圧倒的なのかが分かりますね。
シロナガスクジラは心臓の大きさも規格外!
シロナガスクジラは巨体なだけあって、体のパーツも桁違いの大きさです。
特に心臓は、巨体の全身に血液を送らなくてはいけません。
特大のポンプが必要なんです。
2014年にカナダの海岸に打ち上がったシロナガスクジラの死骸からは、180kgの心臓が回収されています。大きさは120cm四方です。
もちろん人間1人では太刀打ちできず、大人6人がかり、最終的には重機も出動しました。
ホルマリン漬けにするため、血管を塞ぐのにはジュースの空き缶が代用されたほどです。
血管の太さも想像を越えているね!
シロナガスクジラは大きいだけでなく、泳ぐスピードも速いんです。
地球上の海をハイペースで泳ぎ回っているのですから、心臓がこれだけ大きくなるのも無理はないですね。
シロナガスクジラは脳が大きいから賢いの?
シロナガスクジラの脳は7kgもあります。
人間の脳は1.3kg~1.4kgほどなので、シロナガスクジラの脳の方が圧倒的に大きいですよね。
もちろん大きい方がいいんだけど、大切なのは体との割合なんだよ!
成人男性の体重が70kgだとして、脳の大きさは体重の約2%です。
シロナガスクジラの体重を200tだとすると、7kgの脳は体重の0.035%となります。
ただ、これはあくまで体重との比較です。
シロナガスクジラには分厚い脂肪があり、その重さも加算されるため、実際の割合はもう少し高くなりそうです。
シロナガスクジラの知能は人間よりも低いと考えられますが、7kgも重さがあります。
人間と同じくらい、もしかしたらそれ以上賢いことも考えられますよね。
体と脳の大きさのバランスが人間に近く、記憶力に関わる「海馬」も人間より大きいんだ!
サインを覚えられるのは記憶力がいいからってことだね!
シロナガスクジラの生息地はどこ?日本にもやって来るの?
シロナガスクジラは季節によって生息海域を変えます。
夏は獲物が豊富な北極圏や南極圏で過ごし、冬になると繁殖のため熱帯や亜熱帯地域に移動します。
子どもは脂肪が少なく、寒い地域だと生きていけないんです。
そのため、エサをたらふく食べると、暖かい海域を目指して数千kmを旅します。
ほぼ地球全体の海がシロナガスクジラの住処なんですね。
過去には日本でも太平洋側で頻繁に目撃されていました。
ただ、北海道や沖縄で行われていた捕鯨(ほげい)により生息数を減らしてしまい、現在は日本で見ることは本当にまれです。
もし見られたとしても、どこか別の海域から迷いこんでしまったものである可能性が高いです。
日本でシロナガスクジラを安定して見ることは、ほとんどできないと考えた方がよさそうです。
シロナガスクジラの生態!食べ物は小さなオキアミ!?
シロナガスクジラが夏を極地で過ごすのは、エサが豊富だからです。
さぞかしエサも大きいんでしょうね!?
確かに量はものすごいけど、小さな小さなオキアミをエサとしているんだよ!
シロナガスクジラの食べ物となるオキアミは、体長3~6cmの小さなエビの仲間です。
泳ぐ力はほとんどなく、波を漂うだけのプランクトンですね。
オキアミは夏になると極地で大発生します。
シロナガスクジラ達はこれを狙っているんですね。
それが海流の影響と合わさって海草が大発生し、それをオキアミが食べるから爆発的に増えるんだね!
小さいとはいえその量は凄まじく、クジラをはじめとする様々な生物の栄養源となっています。
生態系を支えているんですね。
シロナガスクジラはこのオキアミを1日に4tほど食べます。4000万匹です。
食事の時は口を10mも開け、オキアミの群れに突っ込み、100tの海水ごと飲み込みます。
そして70cmにもなる鯨髭(くじらひげ)でエサのみをこし取り、海水は器用に吐き出すんです。
さすがは最大の生物!食いっぷりも世界一だね!
成人男性が2500キロカロリーだから600倍だね!
シロナガスクジラはオキアミだけでなく、イワシや大きめのアジなんかも獲物としているようです。
泳いで魚を威嚇し、まとまったところを一飲みにしちゃいます。
シロナガスクジラは鳴き声が150km先に届く!?
シロナガスクジラは仲間同士でコミュニケーションをとることが分かっています。
人間と同じように声によって会話をしているんです。
水中は地上よりも音がよく響きます。
海を泳いでいると、いろんな音が聞こえますよね。
クジラやイルカはこの効果を利用して、鳴き声でいろんな行動を行います。
シロナガスクジラは鳴き声も特大です。
大きさは180ホン、ジェット機が140ホンなので、地上なら騒音間違いなしですね。
なんと150km先の仲間まで鳴き声が届くんです。
人間が頑張っても絶対届かないよね、、、
先程も説明した通り、シロナガスクジラは大きな脳を持っています。
高い知能で複雑なコミュニケーションを取り合っているんです。
シロナガスクジラの子育て!赤ちゃんはミルクをお風呂3杯分も飲む!?
シロナガスクジラは夏に交尾し、11ヶ月ほどの妊娠期間を経て、1頭の赤ちゃんを出産します。
生まれたばかりとは言え体のサイズは規格外!体長7m、体重は3tもあります。
成長が早く、1日に90㎏ずつ体重が増えていきます。
赤ちゃんは7~8ヶ月の間、お母さんのおっぱいを飲んで過ごします。
最大の子どもというだけあって、1日に600リットルものミルクを飲みます。
お風呂3杯分のミルクを1日で平らげるということなんです。
お母さんは夏場に蓄えたオキアミのエネルギーをフル活用し、エサの少ない海域での子育てに奮闘するんです。
子どもは乳離れすると、親と一緒のオキアミを食べるようになり、1年以内には親離れします。
5~10年経てば性成熟し、子孫を残していくんです。
シロナガスクジラの寿命!
シロナガスクジラは80年~120年生きる、とても長寿な動物です。
クジラの仲間には長生きする種類が多く、その中でも最も長生きするのがシロナガスクジラということになります。
ちなみにシロナガスクジラが死んでしまうと、海に大量の脂が流出してしまいます。
海洋汚染の原因にもなるようですが、天然な脂なため、船からもれるオイルよりはダメージが少ないと言えますね。
大変なことになるから、見つけても近づかないでね!
シロナガスクジラに天敵はいるの?
最大のシロナガスクジラですが、天敵は存在しています。
それが海のギャング「シャチ」です。
シャチはシロナガスクジラほど大きくはありませんが、群れで行動しています。
しかも知能が高く、連携した狩りを行うことが分かっています。
さすがにシロナガスクジラの大人は狙わないようですが、子どもを捕食することがあります。
高速で追い回し、親との間に入って引き離し、何回ものし掛かって窒息死させちゃうんです。
シロナガスクジラは哺乳類だから呼吸しないといけないんだね!
本当に賢い狩りをするんだよ!
また、人間もシロナガスクジラにとって天敵と言える存在です。
高速で泳ぐシロナガスクジラは、過去には捕鯨の対象とはなりませんでしたが、兵器の開発で高速船が登場すると捕獲が始まりました。
1930年~31年までの1年間で、なんと3万頭ものシロナガスクジラが殺されてしまったんです。
シロナガスクジラは絶滅危惧種
シロナガスクジラは現在、絶滅危惧種に指定されています。
レッドデータブックのカテゴリーは「絶滅危惧ⅠB類(EN)」です。
捕鯨ブームで乱獲が行われ、過去には700頭まで生息数を減らしてしまいました。
その後、捕鯨が国際的に禁止されたことにより、生息数は年間8.2%回復しています。
それでも絶滅の危険性が無くなったわけではありません。
とっても残念だよね、、、
まとめ
シロナガスクジラは地球最大の生物です。
巨体を維持するため、心臓も180kgと信じられないくらいの大きさになります。
世界中の海を回遊していて、過去には日本でも見られたなんて驚きですよね。
人間のせいで、日本の個体が絶滅したのは残念です。
なんとか個体数が増えて、日本にも戻ってきてくれないかと祈ってしまいますね。
今のところ世界最大はシロナガスクジラですが、海にはまだまだ見つかっていない生物がいます。実際、現在発見されている生物は地球全体の10%ほどだとも言われています。
もしかしたら彼らより巨大な生物が見つかるかもしれませんね。
謎が残っているから、海にはロマンを感じるよね!
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