クジラやイルカの仲間

 

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 更新日:2018年6月5日

バンドウイルカの特徴や生態!日本中の水族館にいる知能No.1のイルカ

イルカと言えば海洋生物の中でも特に人気のある動物ですよね。
頭も良くて人懐っこい、さらにはショーもできるなど、イルカには人から好かれる要素がたくさんあります。

日本中の水族館で飼育されている、最もメジャーな種類だと言えるのが「バンドウイルカ」です。

バンドウイルカは極地以外の海に生息している、世界的にもメジャーなイルカです。
イルカショーでもよく目にするため、1度は見たことや聞いたことがあると思います。

バンドウイルカとはどのようなイルカなのでしょうか?

海の人気者「バンドウイルカ」に迫ります。

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バンドウイルカの名前の由来

バンドウイルカはクジラ偶蹄目(クジラ目)・マイルカ科・ハンドウイルカ属の哺乳類です。

属名の通り正式には「ハンドウイルカ」といいますが、聞き間違いによって「バンドウイルカ」という呼び名が広まり、現在はこちらの方が一般的になっています。
ちなみにハンドウイルカの名前は、中途半端な大きさという意味の「半道」という言葉が由来だそうです。

イルカとクジラの違いが「4m以上がクジラ、それ以下がイルカ」なので、体長が3m~4mのバンドウイルカが中途半端なイルカ「半道イルカ」と呼ばれるようになったのですね。

 

バンドウイルカ(ハンドウイルカ)
学名Tursiops truncatus
英名Bottlenose Dolphin
生息地北極海と南極海を除く世界中の海域
全長オス:2.4~3.8m 
メス:2.3~3.6m
体重オス:250~450㎏ 
メス:200~300㎏

バンドウイルカの大きさ

体の大きさはオスで体長2.4~3.8m、体重250~450kg、メスで体長2.3~3.6m、体重200~300kgです。
その名の通りクジラに近い大きさになり、イルカの中では最大の種類です。

ただし、バンドウイルカは地域によって亜種が存在しているため、大きさもそれぞれ違います。
基本的に暖かい地域の個体は小さく、寒い地域の個体は大きくなります。脂肪の量も寒い地域のバンドウイルカの方が多くなり、その分体重も重くなるようです。
アメリカのフロリダ近くの個体は2.5mほど、ヨーロッパのスコットランド近くの個体は4m近くまでと、寒暖による体の大きさの差は結構あります。

また、比較的陸に近い海域で生活している沿岸性と沖合で生活している外洋性のグループにも分かれています。
沿岸性のバンドウイルカは小さく、外洋性は大きくなります。こちらも大きさは2.5m~4m弱までの差があります。
外洋性のバンドウイルカは体色も暗い色になります。

 

バンドウイルカの体の特徴


バンドウイルカの体色は青みがかった灰色で、背中側の方が暗く、お腹側の方が明るい色です。

このように背中とお腹でカラーバランスの違う海洋生物は結構多いです。
上から見ると海の暗さに、下から見上げると空の明るさに溶け込むようなカラーで、獲物や天敵に見えにくくなっています。
深い海域のバンドウイルカが暗い色になるのも、水深が深いところの方がより海の色も暗くなるからだと考えられています。

またバンドウイルカの英名は「Bottlenose dolphin」です。
ビンのように細長い口を持っています。

 

バンドウイルカは泳ぎの達人

バンドウイルカは胸ビレ、背ビレ、尾ビレを持っています。
この内背ビレと尾ビレには骨も筋肉もなく、皮膚が変化したものです。
尾ビレは付け根の筋肉を動かして泳ぐ際にしようし、背ビレは体が左右にぶれないために必要です。
胸ビレは前足が変化したものなため、骨が入っており、角度を変えることもできます。方向転換に使用します。
これらのヒレを使うことで、時速80kmものスピードで泳ぐことができ、水棲の哺乳類ではシャチに並んで最速です。

流線型の体型は、早く泳ぐことに適しています。新幹線と同じ特徴ですね。

基本的に1分間に2~3回の呼吸を行いますが、長くて5~8分間呼吸せずに泳ぐことができます。

潜水も得意としていて、540mまで潜ったという記録があるんです。
潜水するときは20分もの間、呼吸せずに泳ぎ続けられます。

ちなみに後ろ足は退化していて、骨の痕跡のみが残っています。
2006年に和歌山県の沖合で腹ビレを持つバンドウイルカが見つかっています。これは後ろ足を持っていた名残で、突然変異により1%の割合で生まれるそうです。

バンドウイルカの食べ物


バンドウイルカは肉食性で、魚、イカ、甲殻類を好んで食べます。

細長い口は獲物を捕らえることに適していて、鋭い歯が上下で80~100本並んでいます。
歯は獲物を捕まえる時にのみ使い、飲み込むときは噛みません。丸飲みにするんです。

ちなみにイルカの歯は生まれたときから永久歯です。
1度でも抜けてしまえばその部分の歯は二度と生えてきません。

鋭い歯は身を守るときにも役立っています。

また、バンドウイルカは嗅覚は衰えてしまっていますが、視覚が鋭く、深海でも獲物を見つけることができます。
輝膜(こうまく)という夜行性の動物特有の目の特徴を持っていて、深海のわずかな光でも拾うことができます。

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バンドウイルカのエコーロケーション


イルカやクジラの能力と言えば、音を使った「エコーロケーション」ですよね。
バンドウイルカももちろん使います。

バンドウイルカは基本的に群れで行動し、群れ同士の会話には音を使っています。
音は個体によって違います。個性があるんです。

イルカやクジラには声帯が無いため、鼻にある袋のような器官「気嚢(きのう)」を使って音を出しています。

会話以外にも、獲物の位置を確認するために音を使います。
これがエコーロケーションです。
船の魚群探知機のように獲物に当たって跳ね返った音を聞き取り、獲物の位置を特定しています。

通常なら跳ね返った音など、小さすぎて聞こえなさそうですよね。
しかし海の中は地上よりも音が遠くまで伝わるんです。海で泳いでいるとき、音に注目してみてください。いろんな音が聞こえるのが分かると思います。

さらにイルカの額の部分に詰まっている脂肪「メロン」が音を増幅させて、小さな音でも拾うことができるんです。
また、音は耳で聞くのではなく、下あごの脂肪で拾います。骨の振動が脳に伝わるという仕組みです。

まさに音のスペシャリストですね。
海の特性を最大限に活用しています。

 

バンドウイルカの知能はどれくらい?

地球上で最も知能が高い動物は人間ですね。
では2番目はどの動物でしょう?

これに関しては諸説あるため一概には言えませんが、有力な動物は数種類に絞られます。
チンパンジー、カラス、ブタ、ゾウ、イルカなどです。

この中でもイルカ、特にバンドウイルカは体の大きさと脳の比率が人間にとてもよく似ているため、動物界でもトップクラスに知能が高いと言われています。

さらにイルカは自分が自分であることが分かっていると言われています。つまり自我があるんです。
これは「鏡像認知」という実験で確認されています。
この実験は鏡を使って行われます。鏡をイルカに見せることで「鏡に映った自分の姿を自分だと認識できるかどうか?」という実験です。
イルカはこの実験で、鏡に映ったのが自分であると理解していることが分かっています。

先ほど説明した音でのコミュニケーションも高度な知能が必要です。

さらに、バンドウイルカが道具を使うことも分かっています。
海綿をくわえて地面の中の獲物を探していたことが確認されているんです。
また、シビレエイの電気をマッサージのように利用している可能性もあります。

イルカショーを見ても、イルカの知能が優れているのは分かりますよね。
バンドウイルカはほとんどの水族館で飼育されています。
それは生息範囲の広さによる捕獲のしやすさもありますが、高い知能による飼育のしやすさも理由の一つなはずです。

 

バンドウイルカの群れでの生活


バンドウイルカは一夫多妻制の「ポッド」と呼ばれる群れで行動しています。
ポッドでの会話は、音や体の接触や体の動きによる表現で行われます。

また、仲間意識は非常に高く、傷ついている仲間を介護するような一面を持っています。
ちなみに人に対しても同じような感情を見せてきます。溺れている人やサメに襲われている人を助けたという記録があるんです。

バンドウイルカの出産は基本的に暖かい季節に行われます。
妊娠期間は12ヶ月ほどで、基本的には1頭を産みますが、まれに2頭産むことがあります。

出産や子育てはポッドの仲間が協力して行います。
4~5年ほどの間は親と一緒に行動し、8~13年で性成熟すると言われています。

ちなみにバンドウイルカの寿命は飼育下では35~45年で、50年生きた個体もいます。
野生の個体は20~30年です。

 

バンドウイルカの天敵


バンドウイルカはクジラ並みに体が大きいため、基本的に大人の個体が襲われることはほとんどありません。

ただし子どもは別で、イタチザメやメジロザメ、ホオジロザメなどの大型のサメに捕食されてしまいます。
通常これらのサメは大人のイルカに撃退されてしまうことがほとんどです。

 

まとめ

・バンドウイルカは4m近くにもなる最も大きいイルカの仲間
・北極と南極以外の世界中の海に生息している
・水族館で最も多く飼育されているイルカ
・海洋哺乳類で最も早く泳げる
・エサは魚やイカで、細長い口で上手にくわえる
・音を使って仲間同士で会話することができる
・反射した音を聞き分けて、獲物の位置を特定することができる

バンドウイルカはものすごく頭がよく、動物界でもトップクラスです。
飼育されている水族館も多いため、お近くの水族館に会いに行ってみてください。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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