角がスパイラルしててちょーかっこいいんだよ!
名前も変わってるね!
体も大きいんだよ!
マーコールはインド、パキスタン、アフガニスタンなどの西〜南アジアの乾燥地帯に生息しているヤギの仲間です。
標高の高い岩場でよく見られます。
彼らの特徴といえば見事な角!
ツイストした最大160cmにもなる、とっても立派な角を持っています。
マーコールの野生での生活はどんな感じなのでしょうか?
見れる動物園は日本にもあるの?
トルネードな角を持つヤギの王様『マーコール』に迫りましょう。
好きなところにジャンプできます
マーコールはヤギの仲間!
マーコールは偶蹄目・ウシ科・ヤギ属に分類されます。
偶蹄目は別名ウシ目とも呼ばれるグループです。
ウシ、シカ、ヤギ、ヒツジなど、蹄(ひづめ)を2つ持つ動物は偶蹄目に分類されます。偶数ということですね。
この蹄は中指と薬指の爪が変化したものです。
奇数、つまり奇蹄目っていうグループなんだ!
マーコールは角がかっこいい!
マーコールの1番の特徴はとっても立派な角です。
ヤギの仲間には大きな角を持つ種類が多いのですが、マーコールの角は飛び抜けてかっこいいです。
まるでコルクの栓抜きのような角が生えます。
角はオスとメス両方に生えますが、オスの方が長くなります。
地域によって長さのばらつきがあるものの、平均的にはオスが70cm以上、メスは25cmほどです。
オスの角は2〜3回うずを巻くことがあり、そうなると160cmもの長さになります。
まるでドリルみたいだ!
角は抜け落ちたり生え変わったりすることが無いため、歳を重ねるごとに長くなります。
そのため年齢の判断に役立っています。
マーコールのオス同士はこの角を使ってケンカします。
角が立派なほどケンカも強く、メスにモテるんです。
悪気がなくても、こんな角の動物に頭突きされると怖いよね、、、
折れて変な形になることもあるんだって、、、
マーコールの生息地はどこ?
マーコールはパキスタンの国獣に指定されています。
ただ、パキスタンにのみ生息しているわけではありません。
パキスタンの中部〜北部、インド北部、アフガニスタン北東部、ウズベキスタンとトルクメニスタンの南部にかけて分布しています。
ヒマラヤ山脈やその西側に広がる山岳地帯の標高600〜3500m、草原や岩場を住処としています。
森林のような地形ではなく、どちらかと言うと乾燥地帯を好んでいるようです。
マーコールの特徴!世界最大でヤギの王様!?
マーコールは体長110〜180cm、しっぽの長さは10〜15cmほどです。
体重はオスの方が重く80〜110kg、メスは一回り小さく32〜50kgほどです。
オスは地球上のヤギの中でもトップクラスに大型です。
名前はペルシャ語で『野生のヤギの王様』という意味があります。
巨体がゆえに付けられた名前なんですね。
生物学的にも最も原始的なヤギの1つなんだ!
マーコールの生息地は寒暖差の激しい地域です。
そのため夏毛と冬毛に換毛する必要があります。
夏場は赤っぽい短毛、冬場は灰色で長毛に生え変わります。
マーコールの生態!食べ物は何?
マーコールはオスとメスで行動スタイルが違います。
メスは他のメスや子ども達からなる10頭ほどの群れを作ります。
オスは単独で行動しますが、繁殖期になると群れに合流して一夫多妻性のハーレムを作り上げます。
勝ったものがメスとのハーレムをゲットできるんだね!
繁殖期は秋〜冬にかけて。
妊娠期間は150日前後で、通常1頭の赤ちゃんを出産します。
生まれた赤ちゃんはすぐに歩き出します。危険の多い地域だからこそですね。
生後5ヶ月ほどで乳離れし、メスは1〜2年、オスは3年ほどで性成熟します。
野生での寿命は8〜13年程度です。
食性は草食性です。
高山地帯は季節によってエサ場が変わります。
夏場は栄養満点の草が多く、天敵の少ない高山地帯で、冬場は低地に移動して草だけでなく木の根、コケ類なども探して食べます。
マーコールに天敵はいるの?
この辺りに大型の肉食動物はいるの?
しかもかなり手強い相手なんだ!
マーコールの1番の天敵はユキヒョウとオオヤマネコです。
彼らはマーコールと生息地が被っていて、季節によって追いかけるように移動してくることもあります。
ユキヒョウは狩りの腕が高く、さらに雪道や岩場でも歩けるような太いしっぽ、分厚く幅広い足の裏を持ちます。
そして活動する標高が低くなればオオカミたちも狙ってきます。
集団で狩りをする、言わずと知れた名ハンターです。
巨体を持つマーコールといえど、これほどまでに厄介な相手ばかりだと大変ですよね。
でもマーコールもただ襲われるのを待つわけではないんです。
天敵を発見すると急斜面を駆け上がって回避することができます。
ヤギほど岩場の生活に慣れている動物はいません。
さすがのハンターたちでも簡単には仕留められない、というわけですね。
そして最強に危険な天敵『人間』も、マーコールの生活を脅かす存在です。
マーコールは絶滅危惧種!?角が販売されている!?
マーコールは現在、準絶滅危惧種(NT)に指定されています。
すごく数を減らしているわけではありませんが、放置すると一気に絶滅してしまう恐れがあるカテゴリーです。
大きな理由は家畜の放牧地が広まっていることです。
家畜が草を食べ尽くしてしまい、マーコールの食料不足に繋がります。
さらに角目当ての狩猟も問題視されています。
立派な角はコレクションになるだけでなく、薬になると信じられています。
マーコールは野生動物保護のための国際条約『ワシントン条約』に記載されています。
取り引きは違法なため罰則の対象となるのですが、密猟が後を絶ちません。
角が高値で取引されている可能性があります。
生息地の開発や家畜の放牧、さらに密猟がマーコールの生息数を脅かしているんですね。
今じゃ子孫に悩まされているんだね!
マーコールがいる動物園!
マーコールは国際的に保護されているため、個人が飼育することはできません。
でも安心してください。日本にもマーコールを飼育している動物園があるんです。
・みさとワールド 夢見ヶ崎動物園(神奈川県川崎市)
・智光山公園 こども動物園(埼玉県狭山市)
・秋田市 大森山動物園(秋田県秋田市)
全ての動物園で繁殖に成功しています。
夢見ヶ崎動物園は飼育数も多く、ボスの入れ代わりなども起こっています。
都心からも行けるため、マーコール目当てならまず間違いない動物園です。
まとめ
マーコールの角を初めて見た人は『突然変異!?』って思ってしまうかもしれませんね。
それほど現実離れしていると思いませんか?
角だけじゃなく体格も最大。
さらに家畜ヤギの祖先的な位置にもいます。
角が魅力的過ぎるのも問題ですよね。
絶対欲しがる人が現れますから、、、
密猟や家畜の増加はマーコールを減らす原因です。
こんなかっこいい動物を絶滅させたらダメですよね!
最後まで読んでくれてありがとう!
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