サルの仲間

 

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 更新日:2022年5月27日

シロアタマラングールとは?生息地は断崖絶壁の絶滅危惧種!

【オオカミ先生】
『【シロアタマラングール】はサルの仲間!
絶滅危惧種に指定されていて、生息数はとっても少ないんだ!』
【ニコ丸】
『珍しい名前だね!
少ないってどれくらい?』
【オオカミ先生】
『約1000頭、、、
世界にたったこれくらいしかいないんだ、、、』
【ニコ丸】
『1000頭!?
やばいじゃん!』

 

シロアタマラングールは中国南部の限られた地域にのみ生息しているサルの仲間です。
少し変わった名前ですが、『ラングール』とはアジア地域に生息しているオナガザルの仲間の総称です。

現在、シロアタマラングールは絶滅の危機にあります。

断崖絶壁に住む幻のサル『シロアタマラングール』に迫ってみましょう。

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シロアタマラングールって何者?

シロアタマラングールはオナガザル科に分類されるサルの仲間です。
『ラングール』とはアジア地域に生息しているオナガザルの総称で『リーフモンキー』とも呼ばれます。

名前の通り頭が白い毛におおわれています。
モヒカンみたいでおしゃれですね。

ラングールといえば『ハヌマンラングール』という名が有名なのではないでしょうか。
こちらはインドで神のように手厚く保護されているラングールで、人間にも慣れているようです。

シロアタマラングールは完全に人里離れた場所にいるため、生活にかなりの違いがあります。

 

シロアタマラングールの生息地はどこ?

シロアタマラングールは中国南部、ベトナムとの国境の『広西チワン族自治区』という地域に生息しています。崇左、風水、寧明、竜州といった市での生息が確認されています。
主な生息地域は崇左という市です。
北にある『ズオ川』南にある『シアン山脈』が他のサルとの交流を避け、シロアタマラングールという種の保存に関わっているんです。

この地域の樹上や『カルスト地形』と呼ばれる石灰岩でできた岩山で生活しています。

カルスト地形の岩山

 

シロアタマラングールの特徴!大きさや重さはどれくらい?

シロアタマラングールの細い体と長い手足は『旧世界ザル』とも呼ばれるラングールの典型的な特徴です。
オスの体長(頭の先から足までの長さ)は60~70㎝で、平均的には63㎝ほどです。尾の長さは86㎝が平均です。
重さは8~10㎏ほどで、平均は8.8㎏です。

メスは体長が52~62㎝ほど、平均は57㎝です。しっぽは80㎝です。
体重は7~9㎏ほど、平均は7.8㎏です。

オスとメスの体格に大きな違いはありません。

 

名前の通り、顔に特徴があります。
頭の毛が白く、モヒカンのようなヘアスタイルになっているんです。

【ニコ丸】
『まるでワックスでツンツンにしているみたいだね!
意味はあるのかな?』

頭が白く、その他の毛は黒や灰色です。
これは生息地である岩山などにカモフラージュできるような体色であると考えられています。
意外にも目立たない見た目なんですね。

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シロアタマラングールの生態!子育てや食べ物はどんな感じ?

シロアタマラングールは草食性で、食べ物の90%は葉っぱです。
その他は果実、芽、樹皮、花などを食べています。
また、岩山に溜まった水を飲むことも確認されています。

シロアタマラングールをはじめとする、原始的なラングールの仲間には、胃に特徴的な消化酵素があることが分かっています。
そのため、葉っぱのセルロースを発酵し、栄養に変える能力が優れているんですね。
大量に葉っぱを食べると、タンニンが多くなりすぎるので、我々人間には有害になるようです。

 

【ニコ丸】
『葉っぱで生活できるのは特殊な胃袋だからなのか、、、』

 

彼らは昼間に活動します。
樹上で大量の葉を食べ、食べていない時は遊んでいるか、昼寝をします。

そして夜間になると岩山に移動し、岩の隙間や洞窟で寝ます。
冬には岩山でひなたぼっこをします。

【ニコ丸】
『岩山って過ごしにくそうだけど、ここで寝ていいの?』

岩山は一見すると不便そうに感じますが、天敵である人間から見つかりにくいこと、移動に慣れている彼らは素早く逃げられることを考えると巣としては優れているんです。

鳴き声でコミュニケーションをとり、危険を知らせるという情報もあります。

 

シロアタマラングールは11月~3月の寒く乾燥した時期に出産します。
妊娠期間は214〜224日でほとんどの場合1頭を出産します。

赤ちゃんは金色です。
これは母親が赤ちゃんを追跡しやすく、世話しやすいからだと言われています。

生後、赤ちゃんは19~21か月間もの間母親に依存し、離乳します。
長い期間依存していること、出産が1頭だけということは生息地があまり繁殖に向いていないということが理由です。
過酷な環境で生きているからこそ、小さな環境の変化に弱いということなんですね。

 

シロアタマラングールの伝説

中国南部では昔、貧しい村は子どもたちに食べ物を与えられないことがありました。そのため子どもたちが果物や葉っぱを食べて生き残ることに期待して、森の奥に捨ててしまったようです。
何年もたち、村の食べ物が増えてきた頃、親たちは子どもたちを迎えに森へ行きました。しかし、その頃には子どもたちの姿は大きく変わっていました。白い頭の毛に毛皮のコートをまとっていたんです。
子どもたちは親たちと帰ることを拒否し、その子孫がシロアタマラングールとして今も山で暮らしているというお話。

【ニコ丸】
『おもしろいね!
じゃ人間はシロアタマラングールを大切にしているんだね!』
【オオカミ先生】
『残念なことに、シロアタマラングールは絶滅の危機にあるんだ!』

 

シロアタマラングールは絶滅危惧種!その理由は?

シロアタマラングールの天敵はウンピョウなどがあげられますが、1番の脅威は人間です。

シロアタマラングールは絶滅危惧種としてレッドデータブックに登録されていて、カテゴリーは『絶滅危惧ⅠA類(CR)』です。
近い将来絶滅してしまう可能性が最も高い部類なんです。

その理由は1980年代に起こった乱獲です。
36年ほどで全体の85%が減ってしまったんです。

貧しさゆえに村人は乱獲し、薬の材料として売っていたんです。
毛皮や肉も売られました。

また、焼き畑による生息地の破壊も進み、シロアタマラングールはどんどん減ってしまったんです。
生息地が少なくなるということは、群れが孤立してしまい、近親交配による遺伝子の弱体化も進んでしまいます。
『近交弱勢』と呼ばれ、病気に耐えられなくなってしまうんです。

生息地の確保も大切ですが、他の群れに移動できるルートも必要です。
手厚い保護が不可欠なんですね。

保護が進んできていて、過去には600頭ほどになっていたシロアタマラングールは現在、1300頭以上に増えてきています。
ワシントン条約により保護され、密猟は罰せられます。

しかし、今でも高額で取引されていて、密猟も行われているようです。
人々の経済政策も、動物保護のひとつとされているんです。

 

【オオカミ先生】
『保護といっても単純じゃないんだね、、
悪いことだけど、人間も必死にならざるをえないんだよ、、』

 

【参考記事】
https://neprimateconservancy.org/white-headed-black-langur/

 

まとめ

シロアタマラングールは中国南部の限られた地域に生息している原始的なサルの仲間です。
我々のご先祖様ともいえそうですね。

石灰岩で生活しているのはびっくりでしたが、彼らなりの理由があったんですね。

シロアタマラングールは絶滅の危機にあります。
人間のせいで生息地が減り、密猟も行われています。

絶滅は絶対に避けなくてはいけません。
この珍しい動物をこれから先の世代に残していかなくては。

【オオカミ先生】
『遠く離れた地域だから関係ないなんてことは無いんだよ、、
ぼく達にもできることがあるはずだよ!』
【ニコ丸】
『まずは小さなことからでも、動物や自然保護のことを始めてみよう
最後まで読んでくれてありがとうね~!』

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