でも実はアジアの方にも生息しているんだ!
アフリカだけかと思ってた、、、
昔は中東アジアにもいたらしいんだけど、今はインドの限られた地域にしかいないんだよ!
インドライオンはアフリカ大陸以外の地域に生息している唯一のライオン。
現在、インドのギル森林国立公園にしか存在していません。
頭数がとても少ないうえ、生息範囲の狭さから繁殖率が低くなり、絶滅が心配されています。
インドライオンはどんな生活をおくっているのでしょうか?
アフリカライオンとの違いは?
そして同じ大型ネコ科動物、ベンガルトラに出会うことはあるのでしょうか?
インドが誇る百獣の王『インドライオン』に迫りましょう。
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インドライオンの生息地!別名『アジアライオン』
インドライオンはその名の通りインドを生息地としています。
インド西北部カーティヤーワール半島の『ギル森林国立公園』にのみ生息しています。
アップにするとこんな感じ
過去にはインドの広い範囲、さらにイランなどの中東アジアにもいたんだけど絶滅しちゃったんだ!
英語では『Asiatic lion』といいます。
アジアを生息地としているってことですね。
あと英名は『Indian lion(インドのライオン)』ともいうんだって!
インドライオンは森林で暮らしています。
開けた地形ではなく、木がまばらに生えている環境を好みます。
インドライオンの特徴!大きさはどれくらい?
インドライオンは体長140〜195cm、体重は120〜200kgです。
体色は薄い褐色で、体毛は短く密集して生えています。
また、オスのたてがみが短いのも特徴的です。
しっぽの長さは70〜88cm、先に生える毛は少し長くなります。
インドライオンの生態!狩りはどんな感じ?
インドライオンはアフリカライオンと同じように群れで行動します。
オスがリーダーとなって群れを守り、メスが狩りをするのも同じです。
ただ、群れの数は数頭ほど。アフリカライオンは20頭ほどの群れを作るため、インドライオンはかなり少数で行動するんです。
また、狩りの方法にも違いがあります。
アフリカ大陸には大型の獲物が多く、ライオン達は群れで狩りをする必要があります。
一方、インドライオンの生息地には大きな動物があまりいません。
そのため、狩りは単独で行います。
アフリカライオンは哺乳類を中心に仕留めますが、インドライオンは爬虫類や昆虫など、幅広い動物を獲物としています。
インドライオンとアフリカライオンの違い!
ここまで紹介してきたインドライオンの特徴や生態を思い出しながら、それぞれの違いを紹介していくよ!
生活している環境が違う
ライオンと言えば草原地帯に生息しているイメージがありますよね。
アフリカのライオンはサバンナを生息地としています。
一方のインドライオンは森林地帯が生息地です。
ライオンのイメージとは少し違うかもしれませんね。
本来生活している環境に合わせて飼育することが、動物のストレス軽減のためにも大切なんだよ!
体の大きさが違う
ライオンはネコ科の中でも大型ネコ科動物と呼ばれます。
地球上で1番大きいとされるネコ科動物はトラで、ライオンは2番目。
No.2とは言え、世界でもトップクラスの体格を誇ります。
インドライオンとアフリカライオンでは体格に少しだけ差があります。
インドライオンのオスは最大体長195cm、体重200kg、アフリカライオンのオスは最大体長250cm、体重250kgにも達します。
数字で見ると結構違いますね。
さすがは大型ネコ科動物!
体の色が違う
アフリカライオンに比べると、インドライオンの体色は薄く、黄色っぽく見えます。
色だけで見分けるのは少し難しいかもしれませんが、見比べると違いが分かります。
アフリカより涼しい場所にいるからかもね!
オスのたてがみが違う
ライオンの象徴であるたてがみですが、インドライオンのものは少し短いのが特徴です。
ライオンのたてがみはオスの強さをアピールするためにあります。
バトルで勝ったオスは興奮が高まり、男性ホルモンが多く分泌されます。するとたてがみは黒く、そしてより立派に成長します。
メスは黒っぽく、そして立派なたてがみを持つオスに惹かれるんです。
インドライオンは生息数が少なく、オス同士のバトルが起こる回数もその分少なくなります。
結果、男性ホルモンの分泌もアフリカライオンより少ない量になり、たてがみも発達しないということなのでしょう。
お腹のたるみとしっぽが違う
インドライオンのしっぽは先端の房毛が少しだけ長くなります。
これもちょっとした違いですね。
また、インドライオンは下っ腹の部分の皮膚がたるんでいます。
これはオスもメスも同じです。
群れの数が違う
ライオンはネコ科動物で唯一、群れを作ります。
アフリカライオンは20頭近くにもなる大きな群れを作りますが、インドライオンはせいぜい5〜6頭ほど。
これも生息数が関係していると思われます。
ただ、オスがリーダーとなり群れを守り、生まれたメスは群れにとどまることなどは同じです。
生まれたオスはある程度育つと群れを後にし、違う群れのオスに戦いを挑みます。
ハイエナも最強クラスの肉食動物、、、しかも群れを作るんだよ!
狩りの方法が違う
アフリカライオンは複数のメスが狩りをします。
アフリカ大陸には大型の獲物が多く、単独だと仕留めるのが厳しいんです。
単独で行動するネコ科動物は、自分が仕留められる大きさの獲物を仕留めるんだ!
一方のインドライオンはメスが単独で狩りをします。
小型哺乳類や爬虫類、昆虫などなんでも捕まえます。
これは生息地に大型の獲物が少ないからですね。
インドライオンはベンガルトラと出会うの?
インドライオンが生息しているインドにはトラの亜種『ベンガルトラ』も生息しています。
同じく地球最大クラスのネコ科動物、、、
大きいもので体長3mにまで達します。
両者が出会うことはないのでしょうか?
結論から言うと、ベンガルトラとインドライオンが出会うことはありません。
インドライオンの生息地がギル森林国立公園だけなため、ベンガルトラの生息地と被っていないんです。
ベンガルトラの生息地
ただ、過去にはインドライオンの生息地が幅広かったこともあり、両者の生息地は被っていたようです。
上手に住み分け、つまり共存できていたんです。
ケガすると狩りができなくなる、、、つまり『死』が待っているからね!
インドライオンを他の国立公園に移動させる計画もあります。しかし数の少ないインドライオンをベンガルトラが一方的に攻撃する可能性があるため、現在は断念されています。
どっちも大切に保護しないと絶滅しちゃうかもしれないんだ、、、
インドライオンは絶滅危惧種!?生息数はどれくらい?
インドライオンは過去にはイランなどの中東アジアにも生息していました。
理由は定かではありませんが、インド以外の地域では絶滅しています。
インドには1000頭以上のインドライオンが幅広い地域に生息していて、普通に見られていたようです。
しかし狩猟や生息地の開発で激減、、、
一時20頭にまで減ってしまいました。
減りすぎじゃない?
その後、インド政府の献身的な保護活動により数は回復していき、現在500頭以上が生息するに至っています。
レッドデータブックのカテゴリーは『絶対危惧IB類(EN)』
まだまだ絶滅の可能性があるカテゴリーです。
現在生き残っているインドライオンは、20頭生き残ったものの子孫。
近親交配も行われたため、遺伝子が近いものしか存在しないんです。
このような個体同士だと繁殖力がとても弱く、安定して数が増えていきません。
インドライオンの数がなかなか増えないのはこのためなんです。
繁殖力が低くなるのも分かるよね、、、
まとめ
インドライオンはアジアに生息している唯一のライオンです。
今ではインドのギル森林国立公園にしかいません。
しかも500頭ほど、、、
繁殖力の低さもあり、気を抜けば絶滅してしまうかもしれません。
アフリカライオンに比べると小さい体格ですが、それでも大型ネコ科動物です。
十分に貫禄がありますよね。
動物園にいることもあります。ぜひ、アジアを代表する百獣の王を見てみてください。
またね〜!
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