でもみんなナマケモノがどこでどんな生活をしているか知っているかな?
ていうか、なんであんなにのんびり屋さんなの?
あれがナマケモノの最速なんだ!
ナマケモノは『怠け者』って名前が付けられるほどマイペースな動物。
ゆるカワなところが大人気ですね。
ただ、ナマケモノの生息地は南米のジャングル、、、
そう!危険生物だらけの超デンジャラスゾーンです。
ナマケモノはどうしてあんなに動きがゆっくりなんでしょうか?
食べ物は?天敵は?
エネルギーを最低限に抑えて生きる、究極のエコ動物『ナマケモノ』に迫ってみましょう。
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ナマケモノはどんな動物?サルじゃなくてアリクイ!?
ナマケモノは有毛目に分類されます。
そこからミユビナマケモノ科とフタユビナマケモノ科に分かれていきます。
ナマケモノのことをサルの仲間だと思っている人も多いのではないでしょうか?
サルと言えばわたし達のような霊長目(霊長類)ですよね。
しかしナマケモノは『有毛目(ゆうもうもく)』というグループです。
実はナマケモノはサルではなくアリクイの仲間です。
地上で生活していたアリクイの一部が樹上に進出し、今のような姿に進化していったと考えられています。
このナマケモノの祖先は体長が6mもあった超巨大な動物なんだけど、残念ながら絶滅しちゃったんだって、、、
ナマケモノの生息地はどこ?
ナマケモノの生息地は中央アメリカ〜南アメリカの熱帯雨林です。
湿度の高いジャングルを住処としていて、生涯のほとんどを木の上で過ごします。
中には生息地が被っているものもいるけどね、、、
ナマケモノの種類!それぞれの特徴や大きさを紹介
ナマケモノが『フタユビナマケモノ科』と『ミユビナマケモノ科』に分けられると説明しましたね。
名前の通り、フタユビナマケモノは前足の指が2本(後ろ足は3本)で、ミユビナマケモノは4本全ての足の指が3本です。
それぞれ前足の指の数で見分けることができます。
フタユビナマケモノで体長が60〜70cm、体重は4〜9kg。
ミユビナマケモノは体長60cmほど、体重は4kgと少しだけ小柄なようです。
大きさの違いはほとんどありませんね。
しっぽの長さには違いがあり、ミユビナマケモノは小さなしっぽを持ちますが、フタユビナマケモノはほとんどありません。
そしてミユビナマケモノの首の骨(頸椎)は9個もあります。これにより、首を270度も回転させられます。
一方のフタユビナマケモノの頸椎は6〜7個。
首は回転させられず、ミユビナマケモノほど視界が広くありません。
画像で見比べてみよう!
フタユビナマケモノ科
フタユビナマケモノ
ホフマンナマケモノ
外見がとても似ているからX線写真で判断しないと見分けがつかないんだって、、、
ミユビナマケモノ科
ノドチャミユビナマケモノ
ノドジロミユビナマケモノ
タテガミナマケモノ
ナマケモノはどんな性格?
ナマケモノはおとなしく、穏やかな性格をしています。
人間が捕まえても抵抗することなく、洋服にしがみつく場面を見たことあるのではないでしょうか。
ただ、フタユビナマケモノは少し気性が荒く、人間に対してでも威嚇し、爪で引っかいたり噛みついたりすることがあります。
動きも少しだけ素早いようです。
ミユビナマケモノに比べたら素早い程度ってことだよ、、、
ナマケモノの生態!トイレは命がけ!?泳ぐって本当?
ナマケモノは1日のほとんどを寝て過ごします。
睡眠時間は驚異の20時間!
起きているところを見つける方が難しいですね、、、
夜行性で、起きている間に食事を行います。
トイレは1週間に1回しか行わず、その時だけ地面に降ります。
排泄を済ますと、臭いで天敵に居場所が見つからないように土をかけて後始末します。
ナマケモノは後ろ足の筋力がほとんどなく、地面で動き回ることはまずできません。長い前足は邪魔なだけです。
爪を地面に突き刺して這うように移動します。
歩くスピードは哺乳類で最も遅く、天敵に見つかると何もできずに食べられちゃいます。
また、ミユビナマケモノは泳げることが分かっています。
彼らの生息地は雨で浸水することが多く、泳げないと生きていけないんです。
フタユビナマケモノは首が上がらないから泳げないんだよ、、、
ナマケモノの食べ物は何?自分に生えた苔も食べる!?
ナマケモノは草食性です。
木の葉や新芽、果実などを食べています。
食べる量は1日8g!
あまりにも食べる量が少なく、食べているところもなかなか見られないため、過去には『風からエネルギーを得ている』と勘違いされたこともあるほどです。
さらにナマケモノはほとんど動かないため、体に苔が生えてしまうこともしばしば。
驚くことに、その苔を食べていることが分かっています。
自給自足ですね。
ナマケモノの動きが遅いのは、そもそも食べている葉っぱにカロリーがほとんどなく、食べる量も少ないからなんです。
素早く動かないんじゃなくて動けないってことでしょう。
エコな生き方を選んだんだね!
でもこちらは1日500gもユーカリの葉っぱを食べるんだ!食べる量は全然違うね!
でもナマケモノと違って雑食性が強いから、素早く動くエネルギーはあるはずなんだ!
遅いと獲物に見つかりにくいから、わざとゆっくり動いているんだよ!
ナマケモノは満腹でも餓死する!?理由は変温動物だから!
ナマケモノがわずかな葉っぱからでもエネルギーを得られるのは、体内の微生物のおかげです。
微生物が、ナマケモノが食べた植物を体内で発酵させることにより、活動に必要なエネルギーを合成してくれているんです。
微生物は気温が低いと生きていけません。
かなり敏感なんです。
哺乳類は恒温動物です。
周りの気温に関係なく、体温を一定に保てます。
ただ、これにはかなりのエネルギーが必要で、きちんと食べないとうまく機能しません。
ナマケモノは1日8gしかエサを食べません。
体温を保つほどのエネルギーを、食べ物から得ることが難しいんです。
そのためナマケモノは哺乳類では珍しく、周りの気温で体温が変化する変温動物です。
これにより消費エネルギーを抑えられている、ということですね。
話を戻しましょう。
変温動物のナマケモノは、気温が下がると体温も下がります。
そうなると体内の微生物は生きていけず、エネルギーを生み出すこともできません。
いくら葉っぱをたらふく食べても、気温が低い日が続いてしまうとナマケモノはエネルギー不足で餓死してしまうんです。
他人や気温任せな生き方は楽だけど、危険も隣り合わせなんだね!
冬にストーブに当たるのがよく見られるよね!
ナマケモノの爪はフック!死んでも木にぶら下がっている!?
ナマケモノは普段、木の上で生活しています。
しかし、わたし達が樹上で生活するとなると大変ですよね。
木登りにはかなりの筋力が必要ですから、、、
でもナマケモノにはほとんど筋力がありません。
顔の筋肉(表情筋)がないため、顔がダルダルでいつも笑っているような表情になっているくらいです。
そんなナマケモノが木登りできているのは爪のおかげです。
実はナマケモノは爪で木を掴んでいるのではなく、爪を引っ掛けているだけ。
爪がS字フックみたいになっているんです。
これならほとんど力を使わずにぶら下がっていられるね!
エサを食べるだけでなく交尾や出産、寝ているときもぶら下がったまま。
さらに餓死や寿命で死んでしまってもぶら下がったままなんです。
生態がナマケモノに似ているからこんな名前が付けられたんだよ!
ナマケモノの天敵はオウギワシやジャガー!
ナマケモノのようなとっても弱い動物が現代にも生き残れているのは『エコな動物だから』というのが強いと思います。
食べ物となる葉っぱはそこら中にあり、他の動物と争わなくていいですよね。
また、ほとんど動かないことや体に苔が生えていることで、周りから見えづらくなっているのも有利です。
それでも、動いているとき、地上に降りたときに天敵に見つかることはあります。
地上には南米最強のジャガーがいるため、見つかればどうしようもありません。
そしてナマケモノ最大の天敵が『オウギワシ』です。
猛禽類最大クラスの体格に、最強の握力を持つオウギワシは、爪で木に張り付いたナマケモノでも楽々と引き剥がし、掴んだまま空を飛べます。
飛行能力に優れ、ジャングルを縫うように飛べるうえ、突進のエネルギーは弾丸並み、、、
さらに猛禽類特有の優れた視覚により、木に擬態していても見つかってしまいます。
見つからないことを祈るしかないほど恐ろしい天敵ですね。
ジャガーにオウギワシ、南米最強のハンターがナマケモノの天敵なんです。
こんな怪獣に襲われたくないな〜!
人間もナマケモノにとっては天敵なんだね、、、
まとめ
ナマケモノはゆるカワでとっても人気な動物ですよね。
でも生息地では過酷でタフな生活を送っているんです。
遅いのは食べ物のエネルギーが少ないから、、、
木にぶら下がれるのは爪がフックみたいだから、、、
死んだときもぶら下がったまま、、、
意外な生態ばかりでしたね。
今日も最強の天敵から逃れるため、ナマケモノのゆっくりハラハラな生活は続いています。
また遊びに来てね〜!
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