しかも南米にいて、ナマケモノのご先祖様なんだとか、、、』
メガテリウムは今から約1万年前に絶滅してしまった動物です。
ナマケモノの仲間とされていますが、信じられないことに、体の大きさはゾウと同じくらいだったそうです。
南アメリカで無敵と言われていたメガテリウムが絶滅した理由とは何なのでしょうか?
また、その生態はどのようなものだったのでしょうか?
地上最大クラスのナマケモノ『メガテリウム』に迫ってみましょう。
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メガテリウムは最強だった!?大きさや重さはどれくらい?
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メガテリウム『Megatherium』は後ろ足で立ち上がると3.5mもの高さがありました。体重は最大4トンです。
発見されている骨格標本により、後ろ足で立ち上がれることが分かっているため、史上最大の2足歩行哺乳類ということになります。
これはアフリカゾウ並みの巨体です。
生息地域で間違いなく最強の生物だったのでしょう。
これだけ大きいとこんな学名にもなるよね!』
メガテリウムはナマケモノの仲間?食べ物は何?
これほど巨大なメガテリウムですが、研究によりナマケモノに近い遺伝子を持っていることが分かっています。
ナマケモノは体重5㎏ほどです。重さは800倍、大きさは最大で10倍ほども違います。
メガテリウムの別名は『オオナマケモノ』というくらいですが、彼らに共通点はあるのでしょうか?
遺伝子的な共通点はもちろんですが、食べ物が同じです。
メガテリウムはナマケモノと同じく草食で、木の葉を食べていました。これは歯の研究により、生涯何を食べたかが分かっています。
メガテリウムは地上性だったんだ!』
メガテリウムはナマケモノと同じく、鋭いかぎ爪を持っていました。
さらに長い舌を持っていたとも考えられています。短いしっぽもありました。
メガテリウムはかぎ爪と巨体を使って気をゆすり、時にはなぎ倒すことにより葉っぱ、または木そのものを食べていたと考えられています。
その際、しっぽで体を支え、3脚のような姿勢になっていたようです。
メガテリウムの生息地!南米のどこにいた?
メガテリウムの最初の化石は、1788年にアルゼンチンで発見されました。
マヌエル・トーレスという人物により、アルゼンチンのブエノスアイレスの川のほとりで、ほぼ完全な骨格が見つけられました。
アルゼンチンの他にも、ボリビアやウルグアイで化石が発見されています。
ダーウィンもメガテリウムの化石を発見しているんです。
つまり、メガテリウムは南米大陸に生息していたということになります。
メガテリウムの分布はこんな感じだったはず
この時期に南米大陸を優雅に歩き回っていたということだね!』
メガテリウムが絶滅した理由は最強すぎたから!?
メガテリウムは約1万年前に完全に絶滅してしまったと考えられています。
南米大陸で最強だったメガテリウムは、なぜ絶滅してしまったのでしょうか?
メガテリウムが絶滅した理由は『最強すぎて天敵がいなかったから』という説が有力なんです。
最強だったら絶滅しないんじゃないの?』
実は、メガテリウムが生息していた南米大陸は、約300万年前までは独立していた大陸でした。
そのため、大型の肉食動物が存在しておらず、メガテリウムは巨大化できたと考えられています。
また、皮ふの下に硬い骨があったことも分かっており、多少噛みつかれたぐらいではダメージもなかったことでしょう。
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巨大化するということは、その分動きもゆっくりになってしまいます。
天敵がいない環境だからこそ、のんびり生活できていたということなんですね。
しかし、南米大陸に人間が現れたことでのんびり生活が終了してしまいます。
動きが遅いメガテリウムは人間にとって格好の餌食となりました。
さすがのメガテリウムも、武器を持った人間にはかなわず、狩りつくされてしまいました。
人類は新しい大陸を発見すると、その土地で得られる資源を乱獲してしまいます。
それが人類発達の歴史でもありますよね。
ただ、その発達の裏で、地球上から姿を消してしまった生き物がいることを忘れてはいけませんね。
しかも同じような理由で狩りつくされているんだよ!』
メガテリウム生存の可能性はある?
生き残っている可能性はないの?』
約1万年前に絶滅してしまったメガテリウムですが、最新の研究では4200年前までは生き残っていた可能性があるようです。
南米大陸のカリブ海には数多くの島があり、メガテリウムの仲間が、これらの島々に生息していたことが、化石の発見により明らかになりました。
化石が発見された地質を調べると、1万年前ではなく、4200年前のものだとされたんです。
ただ、島々で発見された化石は、最大でも体重が90㎏ほどだったようです。
それでも現在のナマケモノより大きく、骨格は地上性のものでした。間違いなくメガテリウムの仲間ですね。
カリブ海の島々に人類が進出したのは、約5500年前だという説があります。
そうすると、メガテリウムの仲間と人類は、約1000年以上も共存していたことになります。
これほどの期間を共存していたとすると、メガテリウムが絶滅した直接的な原因が、我々人類のみであるとも考えられませんよね。
もしかすると、気候変動や他の哺乳類による影響という可能性もあります。
現在、まだまだ人類未開拓の土地が、南米大陸にはあると言われています。
そのような地域には、広大な砂漠など、メガテリウムが生息できる環境が含まれています。
人間が近づきにくいということは、人間から逃れた生き物がいるかもしれません。
限りなく低いかもしれませんが、メガテリウムが生存している可能性も捨てきれませんね。
メガテリウムが生き残っているかもしれないなんて、わくわくするね!』
まとめ
メガテリウムは最大4トン、高さは4m近くもあった超巨大生物です。
地上生なのにナマケモノの仲間なんて、信じられませんね。
ただ、ナマケモノのようにゆっくりのんびり生活していたのは事実です。
もしかしたら、メガテリウムが地上に住むのが難しくなり、木に上がったのがナマケモノの始まりなのかもしれませんね。
メガテリウムが絶滅してしまったのは、間違いなく人間による影響が大きな要因です。
我々の祖先が、彼らを絶滅まで追いやってしまったんです。
このように絶滅してしまった生き物はたくさんいます。
わたし達が便利に暮らしている背景に、残念ながらこの世から姿を消してしまった生き物がいるということを、決して忘れてはいけないんです。
今後、このような悲劇が繰り返されないためにも、地球を大切にする意識を持とうね!』
また遊びに来てね~』
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