ウサギの仲間

 

公開日:



 更新日:2021年9月29日

ナキウサギは北海道の人気者!?鳴き声は?ペットにできる?

【オオカミ先生】
『ナキウサギって知ってる?
ウサギのようなハムスターのような動物なんだけど!』

 

 

【ニコ丸】
『聞いたことあるよ!
名前の通り鳴き声が特徴的なのかな、、、?』

 

【オオカミ先生】
『かわいい鳴き声なんだよ!
今日は北海道にもいる人気者を紹介しよう!』

 

ナキウサギはウサギの親戚にあたる小型のげっ歯類です。
地球上の寒い地域、山岳地帯に生息しています。

北海道にも『エゾナキウサギ』という亜種が生息していますが、その生態はどんなものなのでしょうか?

今日は、小さな小さな人気者!
『ナキウサギ』に迫ってみましょう。

 

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ナキウサギってどんな動物?下位分類は?

ナキウサギはウサギ目のナキウサギ科に分類される動物の総称です。
ウサギの親戚ということになります。

 

【オオカミ先生】
『大昔にウサギから分かれていったんだね!』

 

ナキウサギの下位分類は『ウサギ目・ナキウサギ科・ナキウサギ属』です。
1科1属という珍しい動物なんです。

現在確認されているナキウサギの仲間は、全部で30種類ほどです。
過去には14種類とされていましたが、その後の研究で種類が分けられました。

 

【ニコ丸】
『長い期間、別の地域で生きていたから種類も別々になったんだね!』

 

【オオカミ先生】
『ちなみに英語では『pika(ピカ)』って呼ばれるよ!
かわいいね!』

 

ナキウサギの生息地は?北海道以外はどこ?

ナキウサギの多くは地球の北側、標高が高く、気温の低い地域に生息しています。
2種類が北米大陸に生息し、残りは主に中央アジアで見られます。
ほとんどは中国、チベット山脈に分布していると思っていいでしょう。

ナキウサギの仲間の分布

 

【ニコ丸】
『中央アジアに多く分布しているのが分かるね!』

 

ナキウサギの仲間がこれほど広い範囲にいるのは、かつて大陸同士が繋がっていたと考えられますよね。

 

【オオカミ先生】
『イタリアで化石が発見されたんだけど、今はいないんだ!
生存競争に敗れたって考えられているよ!』

 

最も広い分布を持っているのは『キタナキウサギ』です。この種類は中国、モンゴル、朝鮮半島、そして北海道に生息しています。

北海道のキタナキウサギは『エゾナキウサギ』という亜種で、日本に唯一生息しているナキウサギです。
北海道の標高800m以上の山脈に生息しています。

 

【オオカミ先生】
『もともと北海道にはナキウサギがいないと思われていたんだけど、1928年に発見、捕獲され、今では北海道を代表する動物になっているんだよ!』

 

ほとんどのナキウサギは、人の寄り付かないような標高の高い岩山を住みかにしています。
巣穴は掘らずに、岩場の隙間に巣を作ります。

中には牧草地などの地面に巣穴をほる種類もいます。
また、針葉樹林が近くにある岩場に分布しているものは、切り株の下に巣を作ることもあるようです。

【ニコ丸】
『エゾナキウサギは岩場に住んでいるんだって!』

 

 

 

ナキウサギの特徴!大きさや重さはどれくらい?

ナキウサギは全ての種類で体の大きさがほとんど同じです。
体毛の色や耳の大きさに多少の違いがありますが、見た目で見分けるのは素人には難しいでしょう。

体長は15~20cmほど、体重は125~300gです。
これはハムスターとほぼ同じくらいの大きさです。

しっぽはとても短く、ほとんど見えません。

 

ナキウサギの体の色は、一般的に灰色がかった茶色ですが、さびたような赤色をしているものもいます。
長くて柔らかい毛皮が、足の裏を含む全身を密に覆っています。

これは住みかとしている岩場の色にカモフラージュするためです。

岩にそっくり!

 

前足に5本、後ろに足に4本の指があります。
ウサギとは違って、後ろ足は前足よりも長くありません。

 

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ナキウサギの鳴き声はかわいい!?鳴く理由は?

ナキウサギはその名の通り、鳴き声に特徴があります。
甲高い声でなくその声は、きしむような鳴き声だとも言われています。

【ニコ丸】
『きしむ音を『ナキウサギのような音』と例えた人もいるんだって!』

 

【オオカミ先生】
『ナキウサギがなく理由はこんな感じだよ!』

・自分の縄張りを主張するため
・求愛行動(いい声はメスにモテる)
・天敵の存在を仲間に知らせる

 

穴を掘って暮らしているナキウサギは家族が多く、声のレパートリーも増えます。

【ニコ丸】
『求愛の時は歌うような声になるんだって!』

 

ナキウサギの生態!食べ物はなに?

ナキウサギは草食性です。
地域によって異なりますが、草を食べるものがほとんどです。
中にはベリー類やコケを食べるものもいます。

ナキウサギが生息している高山地帯は冬になると雪に覆われ、食べ物を探すのが困難になります。
そのため、夏の間にせっせと草を集め、それを岩場に干し、干し草を作ります。
干し草はカビることがないため、冬場でも安全な食料を食べられるというわけですね。

 

【ニコ丸】
『カビないために干し草を作るなんてかしこいんだね~!』

 

 

また、ウサギと同じようにナキウサギも食糞、つまりウンチを食べます。
盲腸便と呼ばれるフンを食べることでより多くの栄養を摂取しています。
盲腸便は普通のフンよりねばねばしています。

【ニコ丸】
『えっ!
ウンチって栄養あるの?』

 

【オオカミ先生】
『草だけから栄養を摂取するのは意外と難しいんだ!
ウシも草を何度も吐き戻し(反芻)することで栄養を得ているんだよ!』

 

ナキウサギが主食としている草には繊維質が多く、栄養はほとんどありません。
そこで、お腹の中の腸内細菌に分解、発酵してもらい、それをフンとして出してもう一度食べることで栄養を補っているんです。

盲腸便にはビタミンが豊富なんだとか。

特にアメリカの方では栄養価の極端に少ないコケ(紙とほぼ同じだそう)を食べているナキウサギが食糞で生きるために必要なエネルギーを得ていることが分かっています。
温暖化の影響で生息地の環境が大きく変わってしまい、食べ物が減ってしまったナキウサギでしたが、コケを再利用することで温暖化に対応してきているのだそうです。

他にもヤクという中国の家畜のフンを食べているナキウサギも確認されています。
ヤクの腸内細菌をもらっていると考えられています。

食糞はナキウサギにとってなくてはならない行動なんですね。

 

ナキウサギの繁殖方法!赤ちゃんはやっぱりかわいい!?

ナキウサギは岩場に生息しているものと巣穴を掘るものに分かれるというお話をしましたが、生まれる赤ちゃんの数も違ってきます。

岩場に生息しているナキウサギの繁殖期は、基本的に春に訪れます。
繁殖期になるとオスもメスも互いに鳴き合い、好みの相手を探します。

赤ちゃんは通常1~3匹生まれます。
ただ、生き残れるのは1匹がほとんどだそうです。

巣穴で生活しているナキウサギは繁殖力が強く、1回に10匹以上を生むことが分かっています。
年に5回繁殖できるという意見もあります。
こちらの方が生活環境が良いからという考えもありますが、逆に天敵も多く、平均寿命はかなり短くなってしまいます。

 

ナキウサギの赤ちゃんは生後1ヶ月は母親と一緒に生活します。
成長はとても早く、生後3か月で大人の仲間入り、1年で繁殖可能な体になります。

 

 

 

【ニコ丸】
『これだけ成長が早いと寿命が気になるな!』

 

ナキウサギの寿命はどれくらい?天敵は?

大人になるのがとても早いナキウサギは、寿命も短いんです。

平均で6年。
短いものだと1年で死んでしまいます。

岩場のナキウサギは天敵が少なく、寿命が長くなりますがエサが少なく、繁殖力が弱くなってしまう。
逆にエサが豊富な地上は繁殖に向いていますが、天敵もその分増える。

といった具合に、生息数のバランスが絶妙なんです。
気候変動や天敵の増減の影響をもろに受けてしまうとあっという間に生息数が変わってしまいそうですね。

主な天敵はイタチです。
その他にはワシやタカなどの猛禽類。コヨーテなどがあげられます。
そして最近問題になっているのが野生化したネコやイヌです。

身を守る術のないナキウサギは格好の餌食となってしまいます、、、

 

 

ナキウサギは絶滅危惧種!?理由は?

【ニコ丸】
『これだけ天敵が多いと絶滅の心配をしてしまうね!』

 

 

【オオカミ先生】
『そうだね!
実際、生息数はここ数十年で大きく変わってしまったんだよ!』

 

ナキウサギのほとんどの種類はレッドデータブックの『準絶滅危惧種(NT)』というカテゴリーに分類されています。
これは、このまま何も対策しなければ絶滅してしまう可能性のあるグループです。

また、中には『絶滅危惧種ⅠB類(EN)』にまで危険度が上がっている種類もいます。

ナキウサギが一番受けている被害が地球温暖化です。
ナキウサギは寒い地域でしか生きていけません。気温が25°以上になってしまうと3日で死んでしまうほどです。

温暖化の影響で気温が上がれば真っ先に被害を受ける動物のひとつでしょう。

さらに人間が持ち込んだネコやイヌによる被害も大きな問題です。

そしてペットにしようと捕獲する人もいます。
イリナキウサギなどは見た目が非常にかわいく、話題になると飼いたがる富裕層も増えてしまいます。

 

【ニコ丸】
『つまり、人間のせいで絶滅しそうってことだね、、、』

 

ナキウサギは動物園にいる?ペットにできるの?

現在、ナキウサギを飼育している動物園は、日本にはありません。
過去には多摩動物公園でアフガンナキウサギが飼育され、繁殖にも成功していますが、現在はなくなっています。

また、ナキウサギをペットにすることもできません。
残念ながらワシントン条約に登録されていないため、捕獲する人もいるようですが、そもそもナキウサギは臆病な動物です。
人がいる場所からからかけ離れた高山地帯で生活しているナキウサギは、人間をとても警戒します。慣れることはありません。
一説によると『ナキウサギを慣れさせるのには1000年かかる』とも言われています。

意外と凶暴かも、、、

 

ペットにするのは現実的じゃないですね。

 

【オオカミ先生】
『乱獲で数を減らしている動物だよ!
ペットにしたいなんて考えちゃいけないね!』

 

まとめ

ナキウサギは地球の寒い地域で生活しています。
広い範囲に分布している彼らは、ある意味成功している動物とも考えられますね。

臆病で常に甲高い声で警戒し合っているナキウサギは、弱い立場にある動物です。
天敵や環境の変化をもろに受け、現在悲鳴を上げているのかもしれません。

このかわいらしいウサギの仲間が、今後も生き残っていけますようにと、祈らずにはいられませんね。

【オオカミ先生】
『最後まで読んでくれてありがとう!
遠く離れている問題に感じるけど、ぼくたちと無関係ってわけでもないんだよ!
ナキウサギや他の野生動物たちを守るためにも、何かできることを考えよう!』

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コメント

    • リーたん
    • 2021年 9月 24日

    ゴールデンカムイのオープニングに登場してますよね(^^)多分ですが
    北海道にしかいない動物記事もっと書いてください^^

    • リーたんさん
      コメントありがとうございます。
      ゴールデンカムイは私も好きで、ナキウサギの話はかなり楽しませてもらいました。あの作品はアイヌの伝統だけでなく、動物の特徴も的確に表現されていて、私も参考にさせていただいております。
      他にもクズリの記事やクマの記事も書いていますので、ぜひ読んでみてください。
      これからもよろしくお願いします。

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