サメの仲間

 

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 更新日:2022年6月28日

ダルマザメは鋭い歯でイルカやシャチの肉をくり抜く!?えっ人間も?

オオカミ先生
サメって言えば巨大な体に大きな口ってイメージだよね!
でも中には小さいくせに恐れられているサメもいるんだ!
ニコ丸
小さかったら自分より大きな生き物を襲わないんじゃない?
オオカミ先生
ダルマザメっていうサメは大きな生き物にかみついて肉をえぐり取っちゃうんだ、、、
傷跡はスプーンですくったみたいに丸くなっちゃうんだよ!
ニコ丸
うわー、気持ち悪い、、、
最悪だね、、、

 

ダルマザメは50㎝ほどの小型のサメです。
普段は深海で生活している深海魚です。

このサメ、かなり変わった方法でご飯を食べます。
なんと、自分よりも大きな相手の肉をえぐり取っちゃうんです。
たまに丸い傷跡を持っているイルカやクジラがいますが、犯人はダルマザメです。

深海に暮らす迷惑な嫌われ者、、、
『ダルマザメ』にせまりましょう。

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ダルマザメの特徴!大きさはどれくらい?

ダルマザメは大きさの平均が30~50㎝です。
サメの中ではかなり小型ですよね。

世界一大きな魚類でもあるジンベエザメは最大20mにもなります。
また、人食いザメの代表でもあるホオジロザメは4mです。

 

ダルマザメがいかに小型のサメであるかが分かると思います。

ニコ丸
これだけ小さいと危険な感じはしないね、、、

 

ダルマザメの体形は葉巻型と呼ばれるほど細長く流線型です。
胸ビレは小さく、背ビレは体の後方についています。
尾ビレは上下が同じ大きさなため、他のサメの尾ビレとは少し違っていますね。

深海魚であるダルマザメの目は体に対してかなり大型です。
深海の少ない光でも効率よく集められるように進化していったんです。

 

 

ダルマザメは発光器官を持つ!?光る理由は?

深海の生物には発光器を持つものが多く存在します。
「光ることで海面の光と同化して、自身の体を見えづらくしている」というわけです。

ダルマザメも発光器官を持ちます。
しかも光の強さはサメ界ナンバーワンです。
なんと、捕獲により海から出ても光り続けていた、、、という記録もあるんです。

ダルマザメには首元に黒い帯状の模様が入ります。
体が発光すると、この帯の作用で体が小さく見えるようです。
「小魚に擬態することで、大型の魚をおびき寄せている」とも考えられているんです。

オオカミ先生
こんな理由で発光している生物は世界的に見ても珍しいんだ!
身を守るためじゃなく、大型の魚をおびき寄せるため、、、本当に変わった魚だね!

 

ダルマザメの生息地はどこ?深海魚って本当?

ダルマザメは世界中の海に生息しています。
平均的な海水面の水温が18~26℃という、比較的熱帯、暖帯な海域に多く見られます。

日本も生息地に含まれていて、太平洋側の外洋に分布しています。

何度も説明している通り、ダルマザメは普段、深海で生活しています。
それも水深1000m~3700mという暗黒の世界を住処としているんです。
完全に深海魚ですね。

ただ、深海で過ごすのは日中のみ。
夜になると水深85m辺りの中層まで移動してきます。

オオカミ先生
それでも浅いところまでは出てこないんだ!
酸素が薄い環境でも生きられるんだって!

 

ダルマザメの生態!食べ物はなに?

ダルマザメは群れで行動することが分かっています。
集団で行動すると、大型の魚をおびき寄せるうえに防御の役割も果たせます。

ニコ丸
イワシが群れになるのも防御の役割があるよね!

 

夜、深海から出てきたダルマザメは獲物となる大型魚が近づいてくるのを待ちます。
そしてダルマザメがエサじゃないと分かった魚がUターンするタイミングで素早く肉に噛みつき、えぐり取るんです。

オオカミ先生
ダルマザメの尾ビレは結構大きいから、意外にも速く泳げるんだよ!
流線型の体も水の抵抗を防いでくれるしね!

 

ダルマザメは口に入るくらいの小型生物を食べることもあるようですが、基本的には自分より大きな生き物の肉を好物としています。
そのため、狙われた獲物の体には複数のダルマザメにえぐり取られた、特徴的な丸い傷跡ができちゃうんです。

ニコ丸
英名『Cookie-cutter shark』
クッキーの型で切り取ったみたいな跡だもんね、、、

 

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ダルマザメの歯はどんな感じ?

ダルマザメがこれほどまできれいに肉をくり抜けるのは、歯に理由があります。
彼らの下あごの鋭い歯は隣同士がくっ付いていて、まるでノコギリのような造りをしています。

ノコギリ型の下の歯を高速でスライドさせることで、肉を食いちぎるんです。
さらにくちびるは吸盤のように吸い付くこともでき、歯がぶれることもありません。

すさまじい吸引力と鋭い歯が肉をくり抜くのを可能にしているんです。

ニコ丸
まさにクッキーカッターだね!

 

また、サメ特融の歯の生え変わり機能も持っています。
しかも1本1本の歯が抜けるのではなく、繋がっている歯が丸ごと生え変わります。

オオカミ先生
歯はカルシウムから構成されるため、抜けた歯を飲み込む徹底ぶり!
歯を大切にしているんだね!

 

 

ダルマザメが50㎝ほどの大きさになるまで、約500本もの歯が生え変わります。
常に鋭い歯をキープすることが、彼らの生きる術でもあるんですね。

 

ダルマザメはイルカやシャチも食べる!?

ダルマザメが獲物とする肉は、魚だけに限ったことではありません。

なんと、自分を食べる恐れのあるイルカやシャチですら彼らの獲物となっているんです。
しかもそれより大きなクジラ、同じサメ、アシカやアザラシにもダルマザメの歯型が付いていることがあります。

食べられる肉なら何でもいいのでしょうか、、、
いい迷惑ですよね。

ニコ丸
でも、こんな痛々しい傷あとがあるのに、噛まれた方は死んじゃったりしないの?
オオカミ先生
大丈夫!
大きな生物ならこれくらいの傷でも生き延びられるんだ!

 

ダルマザメによる食害!マグロも被害をもらってる?

ダルマザメの傷あとは、古くから人々の目に留まっていました。
水揚げしたマグロの体に、丸い傷あとがあったからです。

しかし、この特徴的な傷あとがダルマザメによるものということまでは分かっていなかったんです。

 

その後、大型の魚に食らいつくダルマザメの姿が観察され、丸い傷あとの犯人がこの小さいサメであることが判明しました。

ニコ丸
商品でもあるマグロに傷をつけるなんて、、、
ダルマザメにも困ったものだね!
オオカミ先生
いやー、彼らも生きるために必死だからね!
むしろ獲物を横取りしているのは人間の方でしょ、、、
ニコ丸
それもそうですね、、、

 

ダルマザメは潜水艦にも被害を、、、?

ダルマザメの存在が明らかになる前のこと、、、
冷戦中に米軍の潜水艦のゴムカバーが何者かに傷つけられる被害が報告されました。
当時、米軍側はソ連のスパイによる破壊工作ではないか、と思っていたそうです。

その後、ダルマザメが発見されたことで、潜水艦の傷の犯人も判明しました。
ダルマザメがかじっていたんです。

ニコ丸
潜水艦までかじっちゃうなんて、、、
さすがは海のかじり王だね!

 

ダルマザメは人間も噛むの?

ニコ丸
ダルマザメはイルカやシャチも噛むんでしょ?
じゃあ人間も噛まれるんじゃないの?
オオカミ先生
そうだね、、、
海でケガした人の傷あとには、明らかにダルマザメによるものでしょ!ってのもあるんだ!

 

魚やイルカなどはダルマザメにかじられても痛みをほとんど感じないかもしれません。
しかし、私たち人間の痛覚は彼らよりも敏感です。
あれほど鋭い歯でかじられれば大変ですよね。
中にはパニックを起こす人もいるかもしれません。

ダルマザメが小さいからと言って甘く見ないようにしましょう。
人間にとって彼らは致命傷を与えてくる危険生物なんです。

 

まとめ

ダルマザメは小さい体で果敢に大型生物に挑みかかるサメです。
あの特徴的な丸い傷あとは、ダルマザメのノコギリのように鋭い歯と吸盤のようなくちびるがなせる技なんですね。

イルカやシャチ、クジラや他の海洋哺乳類に、ダルマザメの噛み傷がついていることがあります。
もしそのような傷あとを見ることがあれば、この小さなサメを思い返してあげてください。
もちろん、人間を噛むこともあるので、海で遊ぶ時には常に注意を払いましょう。

オオカミ先生
海は危険生物がいっぱいだよ!
安全に楽しく遊ぼうね!
また遊びに来てね!

 

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