大昔に絶滅しちゃったんだよ、、、』』
絶滅した原因もあわせて紹介していこう!』
スミロドンは今から約1万年前に地球上から姿を消してしまった大型肉食動物です。
巨大な牙を持つネコ科動物で、サーベルタイガーとも呼ばれます。
アメリカ大陸で最強とされ、今でも根強い人気を誇るスミロドンですが、なぜ絶滅してしまったのでしょうか?
そこには彼らの悲しい宿命がありました。
最強の牙を持つサーベルタイガー『スミロドン』に迫ってみましょう。
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スミロドンはサーベルタイガーの仲間!?違いはあるの?
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スミロドンはネコ目ネコ科に分類される哺乳類です。
そこからマカイロドゥス亜科に下位分類します。
このマカイロドゥス亜科というグループが『サーベルタイガー』と呼ばれる動物です。
漢字で書くと『剣歯虎(けんしこ)』です。
つまり剣(サーベル)のような歯を持つ動物ってことですね。
サーベルタイガーと呼ばれるグループには他にも種類が存在し、スミロドンもその1つというわけです。
さらにスミロドンの中でも種類が分かれています。
・Smilodon gracilis
小型の種類
・Smilodon fatalis
中型。一般的に知られている種類。
・Smilodon populator
最も大型の種類。
スミロドンをサーベルタイガーと呼んでも間違いじゃないんだよ!』
スミロドンは現生のトラやライオンを含むヒョウ属に体形が似ていますが、ネコ科という共通点以外は完全に別の種類です。
系統的には姉妹群と言われています。
こんな風に見た目が似ていく進化のことを
『収斂進化(しゅうれんしんか)』っていうんだよ!』
スミロドンの生息地はどこ?分布は?
スミロドンは南北アメリカ大陸に生息していました。
この大陸から化石が多数発見されています。
最北端はカナダのアルバータ州で、最南端は定かではありませんが、南米のウルグアイでも化石が発見されています。
南米大陸はほぼ生息地だったと言えそうですね。
主な生息地は、北米大陸では森林や低木が生い茂るサバンナ地帯。南米大陸では亜熱帯林にも生息し、比較的様々な地形で暮らしていたと考えられています。
種類別に見ると『Smilodon fatalis』は北米大陸に分布『Smilodon populator』は南米大陸に分布していました。
また『Smilodon gracilis』は南米大陸に進出し『Smilodon populator』になったと考えられています。
地域によって体のサイズは変わるんだね!』
『Smilodon fatalis』も南米大陸に進出したようですが、アンデス山脈までは超えず、このラインが生息地を分けたとされています。
スミロドンの特徴!体の大きさや体重はどれくらい?
前述したように、スミロドンには数種類の存在が確認されています。
種類によって大きさは異なるのですが、最も小型の『Smilodon gracilis』という種類でさえ体重が55~100㎏、現在のジャガーと同じくらいの重さでした。
中型の『Smilodon fatalis』は160~280㎏で現在最大のネコ科『シベリアトラ』と同じくらいの大きさ。
さらに大型の『Smilodon populator』は200~400㎏で知られているネコ科動物で最大の種類だったと言われています。
中型のスミロドンは肩から地面までの高さが100㎝ほど、体長は175㎝ほどだったようです。大きさは思ったほどではありませんが、体重がものすごく重かったようです。つまり、現代のネコ科動物よりも筋肉質でがっしりしていたということですね。
肩の部分が大きくて、前足は幅広く、後ろ足としっぽは短かったんだ!』
スミロドンの一番の特徴は長い牙でしょう。
次の項目で説明していきます。
スミロドンの牙の長さは?役割は?
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スミロドンの特徴的な牙は長さが18㎝にもなります。
弓のように湾曲していて、表面にノコギリのようなギザギザもありました。
『Smilodon(スミロドン)』という名前の由来は『手術で使うメス』『両刃のナイフ』『歯』といった言葉が混ざっているようです。
また、漢字では『剣歯虎(けんしこ)』と書きます。
スミロドンの牙の役割は、実は現在もはっきりとは分かっていないんです。
牙で獲物の肉をちぎっていたとも考えられていましたが、実は折れやすかったのではないかとも言われており、疑問視する声もあがっています。
過去には『木登りに牙を使っていたのではないか?』という説や『セイウチのように海から氷の上に上がるときに牙を使っていたから、スミロドンは水の中で暮らしていた!』というぶっ飛んだ説まであったようです。
今ではこれらの説はナンセンスだとされています。
多くの動物がメスへのアピールとして体の一部が特徴的になっているように、スミロドンの牙もそのような理由だったのではないかとも考えられています。
オス同士がむだに血を流さなくてもいいように、見た目で優劣を決めるというのは結構ある話なんです。
スミロドンの狩りはどんな感じ?食べ物は?
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スミロドンの長くて平らな牙の役割は現在も研究が進められています。
では、最も有力な説は何なのでしょうか?
これはスミロドンがどのような狩りをしていたかを考えてみると分かってきます。
考えられる方法は『牙をナイフのように使用したのではないか?』というものです。
でも折れやすかったんじゃないの?』
実際、スミロドンの牙は鋭いけど、平らで細長かったんだよ!』
スミロドンが狩りで使っていたのは腕力です。
力強い上半身で獲物をおさえつけ、急所に牙を刺し、致命傷を与えます。
そして後は、出血を待つだけです。
これなら牙が折れるリスクが最小限で済みますよね。
人間がナイフで獲物の血を抜く方法のようです。
実際、スミロドンの化石には波状の歯ぐきがあったという報告もあります。
牙を抜くときに獲物の肉がくっ付いてしまわないように、血の抜け道の役割として、この特徴があったという説があるんです。
スミロドンが吸血鬼だったと言われているのは、このような狩りをしていたという説があるからなんですね。
現代の大型肉食動物は失血させないで、首に噛みついて窒息させるのが一般的なんだよ!』
スミロドンがこのような狩りをしていたのは、獲物が大型だったからと考えられています。
彼らが生息していたアメリカ大陸、そしてその時代にはマンモス、バイソン、馬そしてラクダの仲間などがいました。
スミロドンはこのような巨大な獲物を捕食するために頑丈な体になっていったのでしょう。
スミロドンが絶滅したのはいつ?理由は最強だったから!?
スミロドンは約1万年前に絶滅してしまいました。
この時期には多くの動物達も同時に絶滅しているため『大量絶滅』とされています。
この大量絶滅の原因には諸説あるのですが、気候変動が一般的です。
地球が温暖化により異常に気温が上がり、大型動物たちは暑さに耐えられませんでした。
じゃあその逆は?』
しかも脱げないやつ、、、』
スミロドンの獲物は大型の草食動物です。
それらがいなくなれば、小型のものを狙うしかありません。
しかし筋肉質なスミロドンは素早く動けなかったと考えられているんです。
さらに、他の肉食動物との競合も問題です。
小柄でも俊敏な肉食動物との生存競争は、スミロドンにとって大変なものだったでしょう。
今でもジャガーなどが生き残っているのは、スミロドンとの生存競争に勝ったという証拠です。
気候変動による獲物の大量絶滅、他の肉食動物との生存競争。
これらの原因が重なり、スミロドンは地球上から姿を消してしまいました。
まとめ
スミロドンは地球上の歴史を振り返ってみても、間違いなく最強のハンターのひとつです。
サーベルタイガーと呼ばれるだけありますよね。
大人気のスミロドンですが、最強すぎたからこそ、生存競争に敗れてしまいました。
残念ながら絶滅という運命にあらがえなかったんですね。
現在も生きていれば、間違いなく食物連鎖の頂点に君臨したことでしょう。
他の記事では人間が原因で絶滅した動物も紹介しているよ!
見てみてね。』
またね。』
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