とってもメジャーな動物だけど、絶滅しそうってことは知ってるかな?
普通に見れるから、そんなこと思ったこともないな、、、
性格はどうかな?
サイは子どもでも知ってる、とてもメジャーな動物ですよね。
多くの動物園が飼育している人気者です。
一方、野生のサイが深刻的な状況にあることを知っていますか?
絶滅寸前とまで言われ、今世紀を無事に乗りきれるかどうかも心配されているんです。
サイはどんな動物なんでしょう?
絶滅危惧種に指定されている原因は?
アフリカを代表する重量級アニマル『サイ』に迫ってみましょう。
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サイってどんな動物?分類を見てみよう!
サイは奇蹄目・サイ科に分類される哺乳類の総称です。
奇蹄目(きていもく)が別名『ウマ目』とも呼ばれるように、サイは大きく分類するとウマの仲間なんです。
奇数ってことだね!
こっちは偶数だね!
サイの蹄は人差し指、中指、薬指の爪が変化したものです。
体重は主に中指にかかり、他の指がサブとなります。
つま先立ちの状態(指行性)は走るのに適していて、巨大ですが時速50kmで走ることができるんです。
この方が速く走れるんだよ!
大変そうだけど、走るのを極めた形態なんだね!
サイの皮膚は哺乳類で最も硬く、頑丈です。
肉食動物の強力な牙や爪ですら、肉に届くことはありません。
基本的にこの皮膚には毛が生えていませんが、しっぽの先と耳にのみ、体毛を持ちます。
原始的な特徴なんだって!
サイの種類ごとの特徴、生息地を紹介!
サイはサイ科の総称です。
地球上には現在、4属5種のサイが存在しています。
シロサイ属・・・シロサイ
クロサイ属・・・クロサイ
スマトラサイ属・・・スマトラサイ
インドサイ属・・・インドサイ、ジャワサイ
残念ながら絶滅しちゃったんだよ、、、
絶滅の原因は氷河期や人間の出現によると考えられています。
過去には日本に存在していたことも、化石の発見により判明しているんです。
シロサイ
体長3〜4m、体重2〜3.6t、肩から地面までの高さは180cmにもなる世界最大のサイです。
ただ、メスはオスよりも一回り小さくなります。
角は2本が縦に並んで生えていて、後ろより前の方が長く、60cmほどです。
体の色は灰色で、名前のような白さはありません。
シロサイは口の幅が広く、英語で『Wide Rhinoceros』と名付けられたのですが、読み間違いにより『White rhinoceros (白いサイ)』とされてしまった経歴を持ちます。
幅の広い口は、背の低い草でも食べられるようになっています。
シロサイにはアフリカ大陸の南部、南アフリカ共和国周辺の『ミナミシロサイ』と、コンゴ民主共和国周辺の『キタシロサイ』という2種類の亜種が存在します。
ただ、キタシロサイは紛争や生息地の破壊、角目当てによる乱獲により激減し、残り3頭しかいません。
しかも最後のオスが死んでしまったことで、残っているのは高齢のメスだけ、、、
自然繁殖は絶望的とされています。
クロサイ
体長2.9m、体重1.3tとシロサイより小柄なサイです。
こちらもオスの方が大型です。
角は2本縦並びに生え、前の角は70cmにもなります。
名前はクロサイですが、シロサイとほとんど変わらず灰色です。
読み間違いで名付けられたシロサイと、同じアフリカ大陸に生息しているため『Black rhinoceros(黒いサイ)』と名付けて区別しているんです。
アフリカ大陸の東南部に分布しています。国で言うとアンゴラ、ケニア、ジンバブエ、タンザニア、ナミビア、南アフリカ共和国、モザンビークです。
スマトラサイ
体長3m、体重1tほどのサイで、サイ科の中では比較的皮が薄く、全身に荒い毛が生えています。
かなり原始的なサイで、4000万年前から姿を変えていないとも言われています。
インドネシア、ミャンマー、マレーシアといった、限られた熱帯雨林のみに生息しているため、進化する必要がなかったのでしょう。
角は2本で、最大40cmほどになります。
角目的の乱獲、生息地の開発によって深刻的なまでに数を減らし、1995年の調査では300頭ほどしか見つかっていません。
現在は100頭に満たないとも言われています。
インドサイ
インド北東部からネパールにかけてに分布しています。
体長3〜4m、体重3tほどになるかなり大型です。
シロサイ並みに大きくなります。
角は1本で、60cmほどです。
学名の『unicornis』は1本の角という意味です。
ユニコーンってことですね。
特徴的なのが皮膚です。
腰や肩、足の付け根など、ところどころでたるんでいます。
これが重なるようになっていて、鎧に見えますよね。
天然の装甲車です。
角目的の乱獲、生息地の開発、外来種によるエサ不足によって数を激減させています。
実際にバングラデシュとブータンの個体は絶滅しました。
インド、ネパール両国により献身的な保護活動が行われ、徐々に数を回復させています。
特にインドでは、一時期200頭まで減らした生息数が、現在2000頭以上にまで増やせています。
ジャワサイ
インドサイと近縁で、同じような皮膚の形状です。
体長3m、体重最大2tで、やや細身です。
インドネシアにあるジャワ島の最西端のみにしか存在していない、最も絶滅に近いサイです。
生息数はもはや50頭ほどしかいません。
過去にはマレーシア、ベトナム、ミャンマー、インドなど、東南アジアの幅広い国に生息していましたが、乱獲や森林破壊によりほとんど絶滅してしまいました。
ベトナムに生き残っていたジャワサイも、密猟により死滅しています。
サイの角(ツノ)は毛!?
サイの代名詞でもある角!とっても硬そうですよね。
しかし、実はサイの角はケラチン質の集合体です。
これは人間の爪や髪の毛、ヒゲと同じタンパク質の成分です。
いぼとも言えます。
角と言えばシカやヤギに生えているのが思い浮かびますよね。
あちらには頭の骨が伸びた骨の芯が入っていますが、サイの角には芯がありません。
ただ、毛のように柔らかいかと言えばそうでもなく、天敵やオス同士とのバトルに使うほど、意外と頑丈なんです。
身を守るために身につけた武器とも言えますね。
木とかにこすり付けて形を整えるんだよ!
サイの性格!火を消すって本当?
サイは草食動物ですが、意外にも獰猛な性格をしています。
縄張り意識が強く、侵入者には見境なく突進することもあるようです。
ただ、種類によって性格は違います。クロサイは獰猛ですが、シロサイは穏やかということもあるんです。
また、繁殖期には他のオスの侵入を許さない場面が見られますが、それ以外は仲良く水場を共有しているそうです。
ケースバイケースですね。
共通して言えるのが『サイは目が悪い』ということです。
30m先のものでさえ、動いていなければ判別できないほどのド近眼!
そのため、動いている動物は敵と判断し、突っ込んでいく習性があります。
列車に突っ込んでしまうっていう噂もあるよ!
視覚の代わりに耳と鼻が良く、頻繁に耳を動かしたり、匂いを嗅ぐ仕草が見られます。
サイの最もおもしろい習性が『火を見ると消しに行く』というものです。
これはシロサイに見られる行動で、なぜ火を消すのかは分かっていません。
現地では『森の消防士』と呼ばれてます。
サイも何か関係しているのかもね!
サイの生態!食べ物は何?
全てのサイは草食動物です。
ただ、種類によって主食としている植物が違います。
シロサイは草を好みますが、他のサイは木の葉や樹皮を食べます。
これは口の形状の違いも関係しているようです。
シロサイは幅の広い口で、他のサイは鳥のようなくちばし状です。硬い樹皮でも剥がせる口を持っています。
サイは基本的に単独で行動しますが、繁殖期にはペアや子どもと一緒に過ごしている姿も観察されています。
また、シロサイは小規模な群れを作ることがあります。
サイに天敵はいるの?
サイの皮膚は哺乳類トップクラスの硬さを誇ります。
さらに強力な角まで待ちますし、何より巨体です。
大人のサイを襲う肉食動物はそうそういませんが、群れで狩りをするライオンが大人のサイを捕食した記録はあります。
子どものサイが襲われることは比較的多いようです。
サイが絶滅危惧種な理由!角が薬になる!?
現在、地球上の5種類全てのサイが絶滅危惧種に指定されています。
今世紀を乗り越えられるかどうかも心配されているほど、深刻的な状況です。
レッドデータブックのカテゴリーはそれぞれ次の通りです。
シロサイ・・・準絶滅危惧種(NT)
クロサイ・・・絶滅危惧IA類(CR)
スマトラサイ・・・絶滅危惧IA類(CR)
インドサイ・・・絶滅危惧II類(VU)
ジャワサイ・・・絶滅危惧IA類(CR)
復活は絶望的なんだよ!
精子が冷凍保存されていて、人工授精が計画されているんだ!
自然繁殖は無理かも、、、
サイがここまで数を激減させている理由は生息地の開発と乱獲です。
アフリカ大陸や東南アジアは森林破壊が急速に進んでいて、サイの生息地はどんどんなくなっています。
また、角は薬になると今でも信じられています。
説明したように、サイの角は毛です。
薬になるはずがありません。
血液も薬にされているため、もこすごい勢いで乱獲されてしまいました。
現在、法的に保護され狩猟は禁止されていますが、密猟者は後を絶たないようです。
ここまでしないといけないんだね!
アフリカ大陸でサイが生息している地域は、内乱などの紛争が頻繁に起こっています。
そのため、保護しようにも近づけない現状にあるんです。
食料としての乱獲も行われていますが、止める手段はありません。
象牙は富裕層から人気なんだ、、、
まとめ
サイはとてと有名な動物ですが、ここまで深い生態はなかなか知る機会がないですよね。
地球上には5種類のサイが存在していますが、そのどれもが絶滅危惧種です。
たくましくワイルドな見た目ですが、環境の変化に敏感なんですね。
人間が豊かになるのと引き換えに、犠牲になっている動物がいます。
わたし達と無関係ではないはずです。
小さなことからでも始めて見ませんか?
サイ以外にもピンチな動物はたくさんいるよね!
なんとか守っていきたいね!
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