何と何?
でもお互いに会うことはないんだ!
クマの仲間はアフリカ大陸とオーストラリア大陸、南極大陸以外の大陸に分布しています。
日本にもツキノワグマとヒグマが存在していますが、ヒグマは北海道、ツキノワグマは本州と四国に生息していて、それぞれ出会うことはありません。
ツキノワグマとヒグマにはどのような違いがあるのでしょうか?
本当に出会うことはないのでしょうか?
日本最大の哺乳類、ツキノワグマとヒグマの関係に迫ってみましょう。
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ヒグマとツキノワグマの見た目の違いは?
日本代表のクマとしてよく登場するヒグマとツキノワグマですが、見た目の違いはあるのでしょうか?
結論から言うと、それぞれの見た目は全然違います。
一目で見分けられるほどです。
ツキノワグマは名前の通り、首もとに三日月模様の白い毛が生えています。
「月の輪」ってことですね。
全体的な毛の色は黒っぽく、肩幅はそれほど大きくありません。なで肩です。
一方のヒグマは首もとの三日月模様はなく、毛の色は全体的に茶色や灰褐色といったところです。
肩の筋肉が発達していて、盛り上がっています。
腕の力が強いことの現れですね。
これだけでも簡単に見分けられますが、そもそもヒグマとツキノワグマは体の大きさが全然違います。
ツキノワグマの体長は150cmほど、体重は80~100kgが平均です。
ヒグマの体長は2mを越えることがほとんどで、体重も200kg以上になります。
アラスカのコディアックヒグマやグリズリーは500kg以上になることもあるんだよ!
ヒグマとツキノワグマの生息地はどこ?
日本に生息しているヒグマとツキノワグマですが、実は世界中に広く分布しています。
そのため「ニホンツキノワグマ」や「エゾヒグマ」と呼ばれ、区別されています。
ヒグマはアジア、ヨーロッパ、北アメリカ大陸に、ツキノワグマはアジア、中東地域にも生息しています。
大昔はそれぞれの大陸が繋がっていたことが分かりますね。
そして大陸が分離したあと、それぞれの生息地で独自の生態を築いていったんです。
彼らはエゾヒグマと近い遺伝子を持っているんだよ!
環境によって体の特徴は変わるんだね!
ヒグマは本州にはいない?目撃は?
北海道を住処としているエゾヒグマですが、本州には存在していないのでしょうか?
実は2万年前にはヒグマが本州に生息していたことが化石の発見により明らかになっています。
何らかの理由により絶滅してしまったんです。
はっきりした理由は分かっていませんが、温暖化の影響ではないかと思われます。
ヒグマは寒い地域を好む動物です。
2万年前に起こった大規模な温暖化により生息地の気温が上がると、ヒグマが好む草原が森林に変わってしまいました。
そして草原が徐々に北上したことで、ヒグマも北に追いやられ、北海道のみに生息することになったんです。
現在は本州でヒグマが目撃されたことはありません。
だから本州で生き残ることができたんだよ!
しかし、北海道と青森を結ぶ青函トンネルをキタキツネが通っていることが判明しています。
キタキツネが青森にも侵出しているんです。
ヒグマは泳ぎが得意ですが、さすがに北海道から青森まで泳いで渡ることはありません。
しかし、トンネルがヒグマを本州に移動させる可能性は十分にあります。
生態系を壊す恐れも問題視されているんです。
ヒグマとツキノワグマの共通点は?
エゾヒグマとニホンツキノワグマには多くの共通点があります。
どちらも食性は草食性に近い雑食性です。
ヒグマの方が少しだけ肉食性が強いといったところでしょうか。
シカやサケを捕まえることがあります。
ただ、ツキノワグマも昆虫や鳥類を食べています。
性格はどちらも臆病で警戒心が強いです。
人間を怖がることが多く、人里には滅多に近づきません。
万が一人に出会ってしまうと、自分を守るために襲います。
山では音でクマにこちらの存在を知らせることが大切なんだって!
また、最近は獲物を探して人間のテリトリーに侵出してくるツキノワグマが多く、人身事故も発生しています。
ただ、これはヒグマにも言えることで、過去には大規模な食害が発生しています。
そしてツキノワグマもヒグマも冬眠します。
獲物が少なくなる冬の5~7ヶ月間、巣穴にこもって何も食べなくなります。
体温を5~6度ほど下げ、トイレにも行きません。
基礎代謝を極限まで落とすことで、飲まず食わずでも数ヵ月間耐えることができるんです。
クマの体は特殊だから大丈夫なんだよ!
春が待ち遠しいだろうに、、、
日本で起こったクマによる襲撃事件
ヒグマによる襲撃事件は大正時代の「三毛別羆事件(さんけべつひぐまじけん)」が有名です。
通常、冬に冬眠するヒグマですが、体が大きくなりすぎると巣穴が見つからず、冬眠できなくなることがあります。
このようなヒグマは「穴無し」と呼ばれ、気性も荒く注意が必要です。
三毛別羆事件ではこの穴無しが村1つを壊滅させています。
最終的には凄腕の猟師により射殺さました。
殺されたヒグマは体長2.7m、体重は340kgもあったそうです。
また、ツキノワグマが人間を襲う事故も発生しています。
2016年に秋田県で山菜採りをしていた男女計7人が襲われ、4人が死亡、3人が重傷を負いました。
一度にではなく、何回にも渡って襲われているんです。
ツキノワグマは基本的に人間を怖がりますが、このクマは何回も人間を襲っています。
最初に襲ったときは偶然だったのでしょうが、意外とすんなり倒せたことで「人間=弱くておいしい」と学習してしまったのでしょう。
結果として何人もが襲われる大事故に発展したんです。
もし一度でも襲撃事件が発生したら、事態が終息するまでは山に近づかないことが大事だね!
獲物を奪われたら何がなんでも取り返しに来ることもあるんだって、、、
実際に三毛別羆事件ではヒグマが保存していた女性の遺体を村人が持ち帰ったため、被害が拡大しています。
「自分の獲物だ!」ってことで取り返しに来たんですね。
獲物の臭いを覚えていたんだ!
まとめ
ヒグマとツキノワグマは日本に唯一生息しているクマの仲間です。
それぞれ大きさや特徴が違いますが、食べ物や性格には似た部分がありますね。
人間が襲われる被害も発生していますか、彼らの臆病な性格が招いた事故です。
本当は進んで人間を食べることはないんです。
クマが生息していそうな場所に行くときは、音で存在をアピールすることが必須ですね。
グループで行動することも効果的みたいですよ。
「クマがいるところには行かない!」がベストな対処法ですけどね。
クマのイメージは変わったかな?
また遊びに来てね!
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