ヘビは爬虫類を代表する動物ですね。
爬虫類と聞いて真っ先にヘビを思い浮かべる人も多いのではないでしょうか。
ヘビに対する好き嫌いって、結構はっきりしていますよね。
「めっちゃ嫌い!見るのもイヤッ!」な人もいれば、「かわいいー!触りたい!飼いたい!」って感じな人もいます。
筆者も断然触りたい派です。
小さくても大きくてもガンガン触りたいですね。
(毒蛇はムリです!怖いです、、、すいません)
ヘビは南極以外の全大陸に生息していると言われ、種類も3000種以上が確認されています。
爬虫類の中では特に成功している種族だと言えますね。
毒蛇もいれば無毒なヘビもいます。
10cmほどのヘビもいれば、10m近くになるヘビもいます。
要はいろんなヘビが世界中にいるってことですね。
日本、世界のヘビの中で、特に主要なものを紹介します。
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日本のヘビ
毒のあるヘビ
ニホンマムシ
北海道、本州、四国、九州と、沖縄を除くほぼ全ての日本列島に生息している毒蛇です。
クサリヘビの仲間で、40~60cmほどの小型種です。
毒性はとても強く、ハブよりも強力な出血毒を持っています。しかも神経毒も含まれていて、筋肉がマヒしてしまいます。
咬まれた場合は速やかに医療機関に駆け込みましょう。
安静にした方が毒の回りが遅くなりますが、走ってでもいち早く病院に行った方が効果的だそうです。
ヤマカガシ
ヤマカガシは北海道と沖縄以外の日本列島に生息している60~120cmのヘビです。
赤と黒の斑模様が特徴で、地域によっては青も入ります。
ナミヘビの仲間なため、以前までは無毒なヘビだとされていましたが、咬傷被害による死亡事故が発生したため、毒蛇であることが判明しました。
毒はエサのヒキガエルを元に体内で合成し、奥の牙で獲物の体内に入れます。
そのため、むちゃくちゃなちょっかいを出さなければ毒の牙で咬まれることはありません。
いじめちゃダメですよってことですね。
見つけてもそっとしておきましょう。
ハブ
沖縄を代表する毒蛇です。
気性も荒く、強力な出血毒を持ちます。
咬まれると強烈な痛みと共に咬まれた箇所からどんどん壊死していきます。
指の切断などの重度の後遺症を引き起こしてしまうこともあるため、絶対放置してはダメです!
沖縄は島によって生息しているハブとしていないハブがいます。
それぞれ毒の強さや体の大きさも違います。
ヒバァ
沖縄のヤマカガシ的なヘビです。
ヒバァとはヘビのことで、ガラスヒバァはカラスヘビのことだそうです。
他にもヤエヤマヒバァやミヤコヒバァなどが存在しますが、どれも数が少なく見つけるのが難しいそうです。
ヤマカガシと同じように、奥の牙からエサ由来の毒を流し込むことができます。
見つけてもそっとしときましょう。
無毒なヘビ
アオダイショウ
日本列島で見られるヘビの中で最大種で、最大2mにもなります。沖縄以外に生息しています。
ネズミなどの害獣を食べることもありますが、鶏や卵も食べるため、敬遠されることもしばしば、、
ただ、人のいない所にはいないそうなので、人と共に暮らしていくヘビだと言われています。
アオダイショウは無毒です。
ただ、子どもの子どものアオダイショウはマムシにとてもよく似ています。
子どもは捕食されやすい時期です。
毒蛇のマムシに擬態して、身を守っているんですね。
生き残るための変装だ!
シマヘビ
アオダイショウと同じように、日本のほとんどの地域でよく見られる無毒なヘビです。
名前の通り背中に4本の黒い縞模様がありますが、中には縞の無いものや真っ黒な個体「カラスヘビ」も存在します。
カエルや小鳥など、大きさに合った小動物をエサとします。
無毒ですが歯が鋭く、噛まれることで傷ができてしまうことがあり、とても痛いです。
バイ菌が入ることもあるため、咬まれたら流水で洗い、消毒しましょう。
もちろん手を出さないのが一番です。
ジムグリ
沖縄以外の日本列島に幅広く生息している、70~100cmほどのヘビです。
涼しい場所を好み、地面や岩の下に入り込むため「地潜り(ジムグリ)」と名付けられました。
無毒ですが、岩をめくってヘビがいたらちょっとビックリしますね。
主にネズミやモグラなどの小型哺乳類を食べています。
額にV字模様が入るみたいです。
かわいいですね。
ヒバカリ
本州、四国、九州、屋久島などに生息している全長20~30cmの小型のヘビです。
森林や水辺を好んでいて、カエルやミミズなどをエサとしています。
無毒ですが、かつては毒を持っていると信じられていました。
そのため「咬まれたら命がその日ばかり」という意味でこの名前がつけられたそうです。
早とちりとしか言いようがありませんね。
咬まれてしまって「死んじゃう死んじゃう」って思った人が何人いたでしょう。
でも全然死なないから不思議だったろうに、、、
タカチホヘビ
本州、四国、九州に生息する40~60cmほどの小型のヘビです。
夜行性なためほとんど人目につかず、かつては幻のヘビとも言われていました。
1888年に日本人の「高千穂 宣麿」という人が見つけたため、この名前がつけられたそうです。
幻とは言われていますが個体数は結構いるみたいです。
落ち葉の下などに生息し、甲虫の幼虫やミミズなどをエサとしています。
シロマダラ
沖縄以外の日本列島、屋久島にも生息している30~70cmの小型のヘビです。
茶色や黒の斑模様、黒い頭が特徴です。
子どものシロマダラはより白みが強くなるため、きれいな見た目です。
小型の爬虫類をエサとしています。
夜行性なうえに生息数も多くないため、幻のヘビとも言われます。
無毒ですが気性が荒く、毒蛇のような威嚇をします。
最悪の場合は死んだふりをするみたいですね。
咬まれると痛いので、ちょっかいは出さないようにしましょう。
アカマタ
沖縄や奄美大島の固有種で、赤みがかった見た目が特徴です。
全長80cm~170cmと比較的大型で、無毒ですが気性が非常に荒いのが特徴です。
バラエティ番組でも度々登場し、芸人が鼻を咬まれることが結構あります。
痛いしバイ菌も入るので、真似しないようにしましょう。
サキシマスジオ
沖縄の宮古諸島、八重山諸島に生息する固有種です。
全長2mにもなる大型のヘビです。
展示用として持ち込まれた外来種、タイワンスジオが有名ですが、サキシマスジオの生息地に入ってしまうことで遺伝子が汚染されることが懸念されています。
また、クジャクやイタチなどの外来種による補食が原因で数が激減しています。
絶滅の危険性もあるヘビです。
生まれた赤ちゃんは障害を持っていたり、もともと妊娠できない体だったりするんだ!
見分けがつかなくて大変なんだよ!
キクザトサワヘビ
沖縄の久米島にのみ生息する5~60cmほどの小型のヘビです。
写真を見ると分かりますが本当にかわいいです。
久米島の限られた清流にのみに生息し、サワガニの子どもなど、小型の動物を食べます。
久米島の開発による生息地の汚染、ウシガエルの流入によって数が激減しています。
研究者が5年間探したにも関わらず、数匹しか見つけることができなかったため、正真正銘幻のヘビです。
こんなかわいいヘビが絶滅するのは悲しいですね。
なんとか生き残ってほしいです!
世界のヘビ
大きいヘビ
アミメニシキヘビ
分布:インド、インドネシアをはじめとする東南アジア諸国
最大10m近くにもなる世界最大のヘビで、背中に網目模様があるのが特徴です。
熱帯雨林を中心に、畑や下水ににも生息しています。
基本的には大きさに合った哺乳類や爬虫類、鳥類をエサとしていますが、大型になるとヒョウや人間の捕食例もあります。
噛みついた後ぐるぐると巻き付き、強い力で締め上げて獲物の心臓を止めます。
わずか数秒で心臓が停止することもあり、窒息させるよりも早く仕留めることができます。
その後丸のみにします。
ペットとして飼育されることもありますが、ペットショップから逃げ出して人間を襲ったケースもあるため、特定動物に指定されています。
オオアナコンダ
分布:南米アマゾン
言わずと知れた大蛇です。
キイロアナコンダという種類もいますが、こちらは3mほどまでしか大きくならず、アナコンダと言えばオオアナコンダを指します。
最大900㎝にもなる非常に大きなヘビで、アミメニシキヘビに次ぐ大きさです。体重はオオアナコンダの方が重いとされています。
黒い楕円形や丸い模様が体中に入っているのが特徴です。
熱帯雨林の水辺に生息し、哺乳類や爬虫類、鳥類などをエサとしています。大型になればジャガーやワニを捕食することもあります。
また家畜を襲うことも多く、害獣とされていますが、人間を襲うこともしばしばあり、現地では恐れられているモンスターでもあります。
怖いヘビ
ブラックマンバ
分布:アフリカ東部、南部、西部の一部
世界で最も恐れられている毒蛇と言われています。
なんといってもその気性の荒さはヘビ界随一で、人間などの自分より大きな動物に対しても強い攻撃性を示します。
現地でも恐れられていて、噛まれた場合の致死率は未治療なら100%だと言われています。
体長は2~3.5mと毒蛇の中ではキングコブラに次いで長く、毒は強い神経毒を持っています。
また、動きが素早く正確で、時速16㎞というヘビとは思えないスピードで追いかけてきます。
小型の哺乳類や鳥類を食べています。
名前の由来は真っ黒な口です。
個人的にはめちゃくちゃかっこいいヘビなんですが、実際に見たいとは思いません。
ガラス越しなら大丈夫かもです。
タイパン
分布:ニューギニア、オーストラリア北部
ブラックマンバと同じくらい恐れられている毒蛇です。
最大全長4mと、毒蛇で3番目に大きくなる種類です。
気性が荒く、追い込まれると何回も噛みついてきます。
毒は非常に強力な神経毒で、出血毒も混ざっています。
1噛みで成人男性の致死率の10~12倍の量の毒を注入してきます。未治療ならほぼ100%死亡すると言われています。
小型哺乳類をエサとしています。
キングコブラ
分布:インド、インドネシアなどの東南アジア
世界最大の毒蛇にして、コブラの王です。
最大5m異常にもなり、強力な神経毒を持ちます。
大きな体には大量の毒が入っていて、1噛みでものすごい量の毒を注入してきます。
現地では「像をも殺す」と言われています。
森林に暮らしているため人間との接触は少ないですが、小屋などに誤って侵入するケースもあります。
上半身を上げて威嚇する姿はまさに神です!
他のヘビをエサとしています。
まさにキング!
インドの4大毒蛇
インドはヘビ使いもいるほどの毒蛇大国ですが、恐れられている4種類の毒蛇がいるんです。
この毒蛇4天皇は人間との接触が多く、噛まれる被害も続出しています。
インドコブラ
全長1.5mほどです
小型哺乳類をエサとしているため、民家に侵入してくることもあります。
強力な神経毒を持ちます。
ラッセルクサリヘビ
全長1.2mほどで、最大1.6mのものも記録されています。
小型哺乳類を追って民家に侵入することがあり、非常に危険です。
強力な出血毒を持ち、噛まれるともだえ苦しむほどの激痛が走ります。
後遺症が残る恐れもあります。
ノコギリヘビ(カーペットバイパー)
全長40~60㎝ほどの小型のヘビです。
危険が迫ると鱗をこすり合わせてノコギリでこするような音を出します。
これが和名の由来です。
小動物や昆虫を追って民家に入ってくることがあります。
性質が非常に荒く、人間が近づくと無条件で噛みついてくる恐ろしい毒蛇です。
毒も協力で、成人男性の致死率は36%にも達します。
アマガサヘビ
全長1.4mほどの毒蛇です。
コブラの仲間で、強力な神経毒を持ちます。
噛まれると全身の筋肉が活動しなくなり、最終的に呼吸不全で死んでしまいます。針の先に少し毒を付けた量でも致死量に達するため、現地のヘビ取り名人でも手を出さないほどです。
おとなしい性質ですが、小動物を追って民家付近にも現れるため、誤って踏んでしまうことが多く、噛まれる原因にもなっています。
最強の毒蛇
ナイリクタイパン(インランドタイパン)
分布:オーストラリア中部
最強の毒蛇ランキングでも常にトップに君臨する毒蛇です。陸生最強の毒を持っています。
一説によるとキングコブラの50倍、ニホンマムシの800倍強い神経毒を持っているとか、、
800倍ですよ!マムシ800匹分の毒を持っているんです。
怖すぎます。
しかし、正確はいたっておとなしく、長年見つからなかっただけのことはあります。
人間への被害はあまり報告されていません。血清も作られているそうです。
シャイなくせに最強の毒を持っているなんて、かなりクールな奴ですね。
ベルチャーウミヘビ
分布:インド洋、ティモール海
ナイリクタイパンは陸生最強の毒を持っていました。
そして、陸、海全てにヘビの中で最強の毒を持っているのがベルチャーウミヘビです。
なんと陸生のどのヘビよりも100倍強力な神経毒を持っているらしいです。
1噛みで人間1万人、マウス1500万匹殺せるんですって!
恐ろしや、、、
しかしこちらもおとなしい性格だそうで、人間を噛んだことは無いようです。
いやー、クールな最強ヘビですね。
珍しいヘビ
これだけ多種多様に進化してきたヘビです。
中には変わった進化を遂げたヘビもいます。
トビヘビ
分布:タイやインドネシアなどの東南アジア
その名の通り、飛ぶことができるヘビです。
飛ぶと言っても鳥のようにバサバサ羽ばたくわけではなく、ムササビのような滑空です。
飛びヘビはろっ骨を広げて体を扁平にし、空中で体をくねらせることで滑空することができるんです。
空気抵抗を増やすことで滞空時間を長くしているんですね。
100mもの距離を滑空することだってできちゃうんです。
主に天敵から逃げるときに滑空するみたいですよ。
相当逃げたかったのか、周りに天敵だらけだったのか、とりあえず効率よく生き残ることができそうですね。
ドラゴンスネーク
分布:タイヤマレーシア、インドネシアなどの東南アジア
ドラゴンスネークは全長40~60㎝のとても珍しいヘビです。
背中に3本入った溝(キール)が特徴です。
ヘビは無駄なものを取り除いた究極の生物だと言われていますが、ドラゴンスネークのキールの意味は分かっていません。
飾りだとしたらヘビの美学とはかけ離れますよね。無駄なもののような気がします。
ほとんど生態も分かっていない種類です。
珍しいヘビ認定ですね。
まとめ
ヘビの主要な種類を紹介してきました。
どのヘビも個性豊かで他に類を見ません。
こんなヘビがまだまだ世界中に存在しているんです。
ヘビって本当に面白いですよね。
今日はこの辺で。また会いましょう。
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