中には毒を持っているのもいるんだよ、、、
安全に遊ぶためにも危険生物のことを知っておかないとね!
海の危険生物の代表と言えばウミヘビやクラゲ、サメなどが有名ですね。
中でも毒を持つ生き物は特に危険です。
気付かぬうちに命に関わる、、、
なんてこともあり得ます。
今日紹介する『アンボイナガイ』は、そんな油断しそうな有毒生物の代表格!
死亡事故もあるくらい、とっても危険なんです。
アンボイナガイはどんな風に危険なんでしょうか?
毒の強さはどれくらい?
世界トップクラスの危険生物!
『アンボイナガイ』にせまってみましょう。
好きなところにジャンプできます
アンボイナガイの分類!イモガイってどんな貝?
アンボイナガイはイモガイ科・イモガイ属の貝です。
イモガイの仲間は世界中に分布していて、日本周辺だけでも数百種類が生息します。
その名の通り、サトイモに貝殻の形が似ているため、このような名前が付けられました。
イモガイの仲間は殻の入り口が狭くてなかなか身が見えないからこんな名前が付けられたんだって!
イモガイの仲間はすべてが肉食。
しかもすべての種類が毒を持ちます。
ただ、獲物は魚や他の貝、ゴカイなど多岐にわたるため、毒の強さや量も様々です。
アンボイナガイは魚を食べるイモガイです。
そのため持っている毒は他のイモガイとは比べ物にならないくらい強力です。
それは後で紹介しようね!
アンボイナガイの特徴!大きさや模様はどんな感じ?
アンボイナガイは殻の長さ(殻長)が平均10cm。
しかも大型のものは平均値を大きく上回ることもあります。
特徴的なのはその殻の模様です。
三角形がたくさん並んだような模様ですが、三角形の縁取りは少しぼやけます。
離れて見ると、赤褐色と白が帯状に見えるのが分かります。
中でも『タガヤサンミナシ』の三角形はかなりきれいなんだって!
アンボイナガイほどじゃないけど毒を持つんだ!
こういう模様のイモガイには触っちゃだめだよ!
タガヤサンミナシは三角形がはっきりしている!
アンボイナガイは一見するとかなりきれいな模様を持ちます。
そのため、貝殻集めでこの貝に手を出してしまうコレクターも結構いるんです。
「きれいなバラにはトゲがある、、、」
その代表とも言える生き物ですね。
決して手を出さないように気を付けましょう。
アンボイナガイの生息地!沖縄にもいる!?
アンボイナガイは熱帯地方の海に生息しています。
アフリカ大陸の東側からインド洋、オーストラリア大陸北部、日本の紀伊半島までと、幅広い海域に分布しています。
ハワイ諸島には生息しないため、それより西の海域が生息地の境界線ですね。
日本では特に沖縄に多く生息しています。
沖縄はアンボイナガイ以外にも110種類以上のイモガイが生息しているんです。
きれいな海の代表でもある沖縄ですが、危険なイモガイも多いため、海遊びは気を付けないといけませんね、、、
アンボイナガイは毒針を持つ!?一体なぜ?
身に毒があるなら食べなければいいんじゃないの?
しかも吹き矢みたいに獲物に刺すことができるんだ!
アンボイナガイが毒針を持つのは捕食のためです。
アンボイナガイをはじめイモガイの仲間は、歯舌(しぜつ)と呼ばれる歯とベロの役割を持つ器官が毒針のように発達しています。
毒針の先端には返しが付いていて、刺さったら簡単には抜けません。
毒針が発射される筒状の器官の根本には毒腺があり、獲物を感知すると筒が毒で満たされます。
筒は数十cm伸ばすことが可能で、獲物にくっつくまで伸ばすことで確実に命中させられます。
刺されば、一瞬で獲物に毒が回り、あとは大きく広げた口で丸飲みです。
返しのおかげで針は絶対に抜けないし、、、狙われた方は最悪だね、、、
アンボイナガイの毒の強さは生物界最強!?天敵はいるの?
アンボイナガイの毒の成分は神経毒です。
コノトキシンという毒で、複数の成分が混ざっています。
インスリンは我々人間もお世話になっている、血糖値を低下させるホルモンの一種。
アンボイナガイは毒により魚の血糖値を急激に下げ、一気に昏睡状態に陥らせるんです。
人間も血糖値が急激に下がれば脳が働かなくなり、眠気に襲われます。
この作用を逆手に取っているんですね、、、
アンボイナガイは意図的にインスリンを相手に打ち込む唯一の生物なんです。
鎮痛剤としての役割も持っていて、モルヒネの代用にも使われているんだよ!
アンボイナガイの持つ毒は生物界でもトップクラスに強力だとされています。
一説によるとコブラの37倍も強力なんだとか、、、
しかしカニ類には毒針が刺さらず、あっさり食べられてしまいます。
他にも同じイモガイ科のタガヤサンミナシにも毒が効きません。
これらは天敵ってことになりますね。
あの固い殻には針が刺さらないよね、、、
アンボイナガイは別名ハブガイやハマナカー!?
アンボイナガイは沖縄では『ハブガイ』や『ハマナカー』と呼ばれています。
これには恐ろしい意味があるんです。
ハブと言えば沖縄を代表する毒蛇です。
アンボイナガイの危険な毒をハブに例えているんですね。
そしてハマナカーには『浜中』という意味があります。
海の中でアンボイナガイに刺されると、陸に上がる前に溺れてしまう、つまり「浜の中で倒れてしまう」という意味があるんです。
アンボイナガイは沖縄では古くから恐れられてきた危険生物なんですね、、、
これには「タバコを吸っている間に死ぬ」っていう意味があるんだ!恐ろしやー、、、
アンボイナガイの毒には血清がなく、致死率は5割以上とも言われています。
アンボイナガイによる事故!死亡例もある!?
これほど恐れられているアンボイナガイですが、刺された被害は日本でも起こっているのでしょうか?
実は過去に23例、アンボイナガイに刺された被害が報告されているんです。
その内8名が死亡しています、、、
しかし、それ以外にも海で溺死してしまった人がアンボイナガイに刺されていた可能性もあるため、被害件数はこれより増えるとも言われています。
中には貝殻集めでアンボイナガイをポケットに入れ、ポケットの中から刺されてしまった例もあります。
この方は気分が悪くなり、陸で休んでいましたがそのまま亡くなっています。
周りの人たちは寝ているだけだと思ったそうですよ、、、
アンボイナガイにはポケットも、ウエットスーツも関係ありません。
鋭い毒針はこれらを貫通してしまうんです。
しかもほとんど痛みを感じないため、気付いた時には手遅れ、、、
なんてことにもなってしまいます。
アンボイナガイだけでなく、イモガイの仲間には絶対に手を出さないようにしましょう。
アンボイナガイに刺されたら、、、対処方法は?
しっかり処置すれば助かる可能性は上がるんだ!
次のような行動を心がけよう!
1.すぐに海から上がる
2.周りに助けを求める
3.刺された箇所から心臓に近い部分を縛る
4.刺された箇所から毒を吸い出す
5.一刻も早く病院へ
アンボイナガイに刺されて最も怖いのが溺死です。
そのため、すぐに海から上がるのを心がけましょう。
また、呼吸ができなくなると危険ですが、心臓の筋肉までは弱らないため、人口呼吸も効果的です。治療の際に役立ててください。
海に行く前におさらいしよう!
まとめ
アンボイナガイは海の危険生物の中でも、最強の1種だと思います。
殺人貝の名がふさわしい生物です。
イモガイの仲間は全てが有毒。
きれいだからと言って捕まえないようにしましょう!
でも判別が難しいから分からなければ取らないようにしようね!
また遊びに来てね!
この記事へのコメントはありません。