海鳥の仲間

 

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 更新日:2018年8月14日

エトピリカの意味は鳥の名前!?北海道にもいるくちばしが美しい鳥!

オオカミ先生
エトピリカって聞いたことある?
情熱大陸のテーマがこの曲名なんだけど、実は鳥の名前なんだ!
ニコ丸
へぇー!鳥の名前、、、
すっごくきれいな曲だよね!エトピリカもきれいなの?
オオカミ先生
もちろん!名前はアイヌ語で『美しいくちばし』って意味!
それくらいきれいなんだよ!
ニコ丸
素敵な名前だな〜!

 

エトピリカは北太平洋の寒い地域に生息している海鳥です。
派手なくちばしが特徴で、名前はアイヌ語で『エト(美しい)』『ピリカ(くちばし)』を意味します。

日本でも北海道の一部で見られるエトピリカですが、この地域では絶滅の危機にあります。

エトピリカはどんな鳥なんでしょうか?
美しいくちばしが持つ意味は?

名前の通り美しいくちばし、、、
『エトピリカ』の生態に迫ってみましょう。

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エトピリカの名前の意味!アイヌ語が由来!?

エトピリカはアイヌ語の『Etupirka』が由来です。
これには『くちばし(etu)が美しい(pirika)鳥』という意味があります。

英語では『Tufted puffin』といい、これには「フサフサした」とか「飾った」という意味があります。
日本語の別名は『花魁鳥(おいらんちょう)』です。
どちらも顔の装飾が派手なことが由来ですね。

ニコ丸
名前負けしないくらい、本当にきれいな鳥だね!

 

エトピリカってどんな鳥?ツノメドリとの違い!

エトピリカはチドリ目・ウミスズメ科・ツノメドリ属に分類されます。
ただ、エトピリカ属として独立するという説もあります。

ツノメドリはエトピリカにとても似ている海鳥で、度々比較されています。


大きな違いは目の周りにあります。
ツノメドリは名前の通り目から上にV字のツノみたいな模様が入ります。
ちょっと困った顔に見えますね、、、
エトピリカにはこの模様はありません。

また、ツノメドリのくちばしは縦に平たいのですが、エトピリカはこれに比べるとシュッとしたくちばしです。
そしてエトピリカのような飾り羽をツノメドリは持ちません。

オオカミ先生
あとは体の色も違うんだ!
エトピリカは全身真っ黒だけど、ツノメドリは胸が白いんだよ!

 

エトピリカの生息地!北海道にもいるって本当?

エトピリカは北太平洋の亜寒帯地域、つまり比較的寒い地域に分布しています。

大陸で言えばユーラシア大陸の東部、北アメリカ大陸の西部、あとは北海道の東に位置する島々が生息地です。

彼らは基本的に、1年の大半を陸地のない海上で過ごしています。
6月〜8月の繁殖期にのみ、陸地に降り立ちますが、巣を作るのは沿岸の断崖です。
天敵がほとんどいない環境を狙っているんです。

北海道はエトピリカの繁殖地としては最も南に位置しています。
かつては広い範囲で繁殖が確認されていましたが、現在はユルリ島、モユルリ島、浜中町浜中小島の3つの島のみです。


北海道の繁殖地は減少しつつあります。

オオカミ先生
北海道はエトピリカの繁殖地で最も南部!つまり、学術的にもかなり貴重な場所なんだ!
これ以上繁殖地を減らさないことが重要ってことになるよ!
ニコ丸
どうして北海道の繁殖地、生息数が減ったのか、、、それはあとで説明するよ!
まずはエトピリカの基本情報を知っておこう!

 

エトピリカの特徴や大きさ!くちばしが美しい!

エトピリカはくちばしから足の先までの全長が約40cm、翼を広げた翼開長は約65cmです。
体重は平均750gで、全体的な大きさはカラスより小さく、ハトより大きいといったところです。
オスとメスに大きな違いはありません。

顔と足以外は黒い羽でおおわれ、足は鮮やかなオレンジ色です。

顔の色は夏と冬で大きく変わります。
冬羽は全体的に暗く、くちばしの根元も黒っぽい色です。
飾り羽もありません。
夏になると一変し、顔は白く、くちばしの根元はきれいな黄色に染まります。
飾り羽も発達するため、夏羽はまさに花魁ですね。

オオカミ先生
海鳥は夏と冬に体色が変わるものが多いんだ!
繁殖期に派手になることで、異性にアピールしているんだね!

 

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エトピリカのくちばしは取れる!?

エトピリカのくちばしが派手になるのは繁殖期のみ。
冬になると暗い色に変わります。

どのように変化するかというと、くちばしが外れて取れちゃうんです。

冬間近で死んでしまった個体

派手なくちばしは大きくなった角質によって作られています。
そして繁殖期の終わりには上下ともに外れ、元の地味なくちばしに戻ります。
次の年の繁殖期になると、再び派手なくちばしが作られます。

エトピリカに限らず、ツノメドリなどのウミスズメ科の一部、ペリカンの仲間、ペンギンの一部はこのように派手なくちばしを持っていて、繁殖期の終わりに外れてしまいます。

ペアを見つけるための装飾ってことですね。

ニコ丸
外れたくちばしはプカプカ海を漂っているのかもしれないね!
見つけたら観察してみたいな!

 

エトピリカの生態!食べ物は何?

エトピリカは肉食性です。
主にイカナゴやニシンといった魚類を獲物としています。
イカやオキアミを食べることもあります。

エトピリカは泳ぎの達人。
羽と足を巧みに使って、なんと10mも潜水できます。

どや顔!

ニコ丸
短い羽は泳ぎに最適なんだって!
水の抵抗が少なくて済むんだね!

 

エトピリカは一度の潜水で大量の獲物を口にくわえられます。
太くて幅広いくちばしは、たくさんの魚をくわえることに適しているんですね。
さらにベロを上のくちばしに押さえつけることで、くわえた獲物を固定していることも分かっています。

ただ、エトピリカの短い羽は泳ぐのには便利ですが、飛ぶのにはあまり適していません。
水面近くを直線的にしか飛べないんです。
そのため、口いっぱいにくわえたエサを、バタバタ飛んでいるときに落としてしまうこともしばしば、、、

ニコ丸
せっかくたくさん捕まえても、落としちゃうんだ、、、
飛ぶことと泳ぐこと、両方上手になるのは難しいんだね!

オオカミ先生
海鳥は長距離を渡る鳥ほど羽が大きく、潜水する鳥ほど短くなるんだよ!
1番長距離を渡る『キョクアジサシ』はとっても幅広い羽を持っている、ということになるね!

 

エトピリカの繁殖!ヒナはどんな姿?

エトピリカの繁殖期は夏場の6〜8月。
この時期、求愛行動としてくちばしをコツンと合わせているカップルが多く見られます。

ペアができると沿岸の断崖に巣を作ります。
巣はくちばしや足で掘った巣穴、または岩の間を利用します。

そしてメスは1個の卵を産みます。
産卵後、ペアが交互に卵を温め、45日ほどでヒナが孵化します。

人工的な巣で育つヒナ

孵化から40〜55日ほどで、ヒナは巣立っていきます。

ニコ丸
孵化から巣立つまでの間、親鳥はさっき説明した方法でエサを運ぶんだね!
大量にくわえるのはヒナのためだったんだ!

 

エトピリカは北海道では絶滅危惧種!?その理由は?

世界的に見れば、エトピリカの生息数は240万羽以上と安定しています。
国際保護連合が設定しているレッドデータブックのカテゴリーも『低危険種、低懸念種(LC)』です。絶滅の心配はありません。

ただ、北海道ではその数を減らしています。
日本の環境省が設定しているレッドデータブックでは『絶滅危惧IA類(CR)』と、最も絶滅に近いカテゴリーに指定されています。
1960年頃には250羽ほどが繁殖に訪れていましたが、現在は30〜40羽ほどしか確認されていません。

ニコ丸
このうちペアになれるのは十数組だけなんだって!
つまり日本ではヒナがあんまり産まれてないってことだね、、、
オオカミ先生
北海道でエトピリカが数を減らしている理由はいろいろあるよ!
全部人間が関係しているんだ、、、

・人間がテリトリーに入ってくる
・人間が魚を捕りすぎているためのエサ不足
・漁網に引っかかってしまう混獲
・人間が持ち込んだネズミなどによる捕食
・船が沿岸に近づき過ぎるため、繁殖できない
・沈没船による油の流出

また、天敵『オオセグロカモメ』にエサを取られたり、ヒナを食べられたらすることもあります。
ただ、天敵による被害は本来、数を減らす原因にはなりません。
人間の影響で数を減らしてしまったため、天敵によるダメージが大きくなってしまったんです。

 

エトピリカの保護のために、、、

北海道で壊滅的に数を減らしてしまったエトピリカですが、再び彼らに戻って来てもらうための運動が行われています。

エトピリカには仲間がいるところに寄ってくる習性があります。
そのため、エトピリカそっくりの人形を設置したり、録音した鳴き声を流したりする活動が広まっています。
彼らの習性を利用した、安全で効果的な方法ですね。

海を眺めるエトピリカの人形

オオカミ先生
海上にもペアの人形を浮かばせているんだって!

 

また、海上パトロールを強化し、観光船が沿岸に近づき過ぎることを防ぎ、漁業関係者と協力して漁網による混獲を減らすことも積極的に行われています。

オオカミ先生
漁網が完全に海に沈むまで、海鳥をその周囲に近づかせないようにしているんだって!
漁業は地域住民の重要な生活資源だから、やめさせることはできないんだ、、、だから協力することが大切なんだね!

 

まとめ

わたしはエトピリカという名前を始めて聞いたとき『とってもきれいな名前だな〜』と心から思いました。
名前の響きに本当に癒されたのを今でも覚えています。

名前の意味、そしてその姿も、名前負けしてないくらい本当に美しいですよね。

北海道のエトピリカは減りつつあります。
「過去にはこのきれいな鳥がたくさんいたのに、、、」そう思うと切なくなりませんか?
なんとか保護活動が身を結び、そしてエトピリカがずーっといられるような国を目指したいですよね。

ニコ丸
いつか本物を見てみたいね!
最後まで読んでくれてありがとう!

 

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